
こんにちは。今回は超小型オーディオアダプター 「Audirect ATOM3」と高品質OTGケーブルの「Audirect T1」です。どちらも「Audirect」の最新アイテムです。
「Audirect ATOM3」はわずか5gの超小型軽量のオーディオアダプターで32bit/768kHz、DSD512のハイレゾ再生を実現し、スマートフォンを手軽に高音質化できる製品です。
「Audirect T1」は各種USB-DACやオーディオアダプター用の高品質ケーブルでよりノイズレズな接続をしたいマニア向けのアイテムですね。
■ 「Audirect ATOM3」について
今回の「Audirect ATOM3」は「ATOM 2」よりさらに小型化されたハイレゾ対応オーディオアダプターで、わずか5gの軽量設計ながら、最大68kHz/32bit PCMおよびDSD512に対応し、最大600Ω(出力7.4mW)、最大出力62mW(32Ω時)の出力とS/Nが-119dB、THD+Nが0.0004%という低ノイズを実現しています。


DACチップにはESS製「ES9280AC PRO」を搭載。さらに低消費電力で出力ゲインを自動調整するパワーマネジメントチップを搭載し、スマートフォンでも敏感なCIEMから高インピーダンスのヘッドホンまで最適な音量で鳴らすことが可能です。


また再生ビットレートは本体LEDのカラーで表示され簡単に判別可能です。
接続タイプは「Type-C」モデルと「Lightning」モデルが選択できます。
「Audirect ATOM3」の価格は8,000円です。購入は輸入元の「IC-CONNECT」の各直営店または主要専門店にて。
Amazon.co.jp(IC-CONNECT): Audirect ATOM3(Lightning)
Amazon.co.jp(IC-CONNECT): Audirect ATOM3(Type-C)
「Audirect ATOM3」は超小型のアダプタ製品のためコンパクトなプラスチックケースに入って届きました。説明書などはなく、ケースの中には本体のみが入っています。


「Audirect ATOM3」の本体サイズはH13mm × W11mm × D25mm、重量5gと驚くほど小型軽量です。金属製で耐久性もある作りになっています。またコネクタ部分は少し突起した形状になっており、大抵のスマートフォンケースであれば付けたままでも装着可能です。オーディオアダプターというより超小型の変換プラグといったサイズ感ですね。


以前レビューした「ATOM2」とは外観やサイズ以外にMQAデコードへの対応等が機能的な相違点ですが、Apple MusicやAmazon Music Unlimitedなどのハイレゾストリーミングを中心に利用する上では全く問題ないでしょう。本体をスマートフォンなどに接続しイヤホンを接続時に電源がONになる仕様でLEDはプラグの下の小さい穴の奥で光ります(ちょっと分かりにくいかも)。
「Audirect ATOM3」の音質傾向はハッキリした輪郭ながら癖のない非常に素直な出音。ESS系のDACの場合結構エッジが立つような少し派手めの鳴り方をする場合が多いのですが、「ATOM2」同様に自然な印象のサウンドを楽しめます。ホワイトノイズなどはほぼ皆無で感度の非常に高いイヤホンでもクリアなサウンドが楽しめます(接続および通電時に若干のホップノイズが発生する場合はあります)。
パワーマネジメントチップによりイヤホンやヘッドホンのインピーダンスにあわせてゲインを調整する仕様になっているため、感度の高いCIEMから鳴らしにくいヘッドホンまで、スマホの音量範囲で、極端に音量を上げたり下げたりすること無く使用できます。
具体的には通常ではローゲインで鳴らす敏感なCIEMで40%~くらいの音量が適正値となり、インピーダンス250Ωの「DT 1770 PRO」でも75%~80%くらい、「AKG K712 Pro」くらいになるとさすがに90%以上、といった感じです。


音質的にはさすがに「K712 Pro」では奥行きが浅くなり高域も伸びきらないなど結構厳しい印象ですが、一般的に駆動力が必要と言われる「DT 1770 PRO」辺りだと想像以上に実用的なサウンドで鳴ります。超小型アダプターとしての性能、と考えると十分に高い出力で、通常のイヤホンやヘッドホンであれば特に問題なく快適に使える印象です。外出先などで手軽に高音質を楽しみたい方には最適な製品と言えると思います。
■ 「Audirect T1」について
そして「Audirect」のもうひとつの製品が「Audirect T1」です。DACやオーディオアダプターを接続するOTGケーブルで、Lightning用とType-C用がこちらもリリースされています。当初Type-C用を入手しましたが、その後Lightning用も買い増しました。
特徴としては一般的なDAC接続用のOTGケーブルと比較し、より高品質な導線を使用することで音質の向上を図っているとのこと。さらに、ノイズ対策としてケーブルの中央にフェライトコアを装着しるのも大きな特徴です。そして、Lightningモデルでは、デバイスの出力電流を補うための対策を施すことでより安定した動作を実現しているようです。
実際の製品は金属製のコネクタ部品と布張りで太めのケーブル、そして中央の黄色いカバーで覆われたフェライトコアが特徴的です。

OTGケーブルはDACと再生デバイス間のデジタル入出力のため、アナログ信号を送るイヤホンやヘッドホン用のリケーブル製品ほどは分かりやすく音質の変化は正直無いのですが、通電時の耐ノイズ性能という点ではそれなりに影響があります。リアルタイム変換を行うデジタルオーディオの通信ではデジタルといえどノイズの影響を受けるため影響が無いとは言い切れないわけです。そういった意味ではより電導性の高い線材の採用は相応に意味がありますし、「Audirect T1」が採用するフェライトコアはなかなかに魅力的な仕様です。
※プレーヤーとDAC間のUSBの通信はリアルタイムではあるものの手法としてはデータ転送と同じだったと思いますので、ノイズによるエラーはビット単位で訂正(リトライ)を行うためビットレートを維持できればデータロスによるノイズは発生しないと思いますが(維持できないと音が途切れたりギャップノイズのような音が入る)、こういった通信の安定化の側面でもケーブルの品質はある程度意味がありますし、さらにUSBの仕様上給電経路のノイズは電気的に完全に分離できない限りは最終的な出力にノイズとして影響する可能性が若干はありそうです。USBアイソレーション的な製品の存在理由もこのへんですね。まあ数値的な効果はよーわからんのですが(^^;)。


「Audirect T1」を使用して接続した印象は予想通り、そこまで分かりやすい変化はありませんでしたが、印象として、特に感度の高いイヤホンなどでは透明感の向上などの効果を実感しました。特にLightning用は通常のケーブルの場合iPhone側がときどき認識せずに接続し直す、ということもあるのですが、「Audirect T1」では使用した範囲ではそういったことも無く非常に安定して利用できました。多くのオーディオアダプター製品の場合、Lightning用のケーブルは別売りのことが多いと思いますが、ここで「Audirect T1」を組み合わせるのはかなり良い選択肢だと思います。
というわけで、ちょっと地味な製品ではありますが、この手のアイテムにもこだわりたい方には結構有り難いアイテムなのではないかと思いますよ(^^)。
「Audirect」(あるいは「Hilidac」ブランド)は小型のオーディオアダプター製品を中心に「Beam」シリーズのスタンダードモデルやワイヤレス対応の高機能モデルなどがリリースされています。さらにスマートデバイス用の超小型アダプタとしてリリースされているのが「ATOM」シリーズで、私のブログでも「Beam」シリーズに加え、「ATOM 2」を紹介をしています。
今回の「Audirect ATOM3」は「ATOM 2」よりさらに小型化されたハイレゾ対応オーディオアダプターで、わずか5gの軽量設計ながら、最大68kHz/32bit PCMおよびDSD512に対応し、最大600Ω(出力7.4mW)、最大出力62mW(32Ω時)の出力とS/Nが-119dB、THD+Nが0.0004%という低ノイズを実現しています。


DACチップにはESS製「ES9280AC PRO」を搭載。さらに低消費電力で出力ゲインを自動調整するパワーマネジメントチップを搭載し、スマートフォンでも敏感なCIEMから高インピーダンスのヘッドホンまで最適な音量で鳴らすことが可能です。


また再生ビットレートは本体LEDのカラーで表示され簡単に判別可能です。
接続タイプは「Type-C」モデルと「Lightning」モデルが選択できます。
「Audirect ATOM3」の価格は8,000円です。購入は輸入元の「IC-CONNECT」の各直営店または主要専門店にて。
Amazon.co.jp(IC-CONNECT): Audirect ATOM3(Lightning)
Amazon.co.jp(IC-CONNECT): Audirect ATOM3(Type-C)
「Audirect ATOM3」は超小型のアダプタ製品のためコンパクトなプラスチックケースに入って届きました。説明書などはなく、ケースの中には本体のみが入っています。


「Audirect ATOM3」の本体サイズはH13mm × W11mm × D25mm、重量5gと驚くほど小型軽量です。金属製で耐久性もある作りになっています。またコネクタ部分は少し突起した形状になっており、大抵のスマートフォンケースであれば付けたままでも装着可能です。オーディオアダプターというより超小型の変換プラグといったサイズ感ですね。


以前レビューした「ATOM2」とは外観やサイズ以外にMQAデコードへの対応等が機能的な相違点ですが、Apple MusicやAmazon Music Unlimitedなどのハイレゾストリーミングを中心に利用する上では全く問題ないでしょう。本体をスマートフォンなどに接続しイヤホンを接続時に電源がONになる仕様でLEDはプラグの下の小さい穴の奥で光ります(ちょっと分かりにくいかも)。

パワーマネジメントチップによりイヤホンやヘッドホンのインピーダンスにあわせてゲインを調整する仕様になっているため、感度の高いCIEMから鳴らしにくいヘッドホンまで、スマホの音量範囲で、極端に音量を上げたり下げたりすること無く使用できます。
具体的には通常ではローゲインで鳴らす敏感なCIEMで40%~くらいの音量が適正値となり、インピーダンス250Ωの「DT 1770 PRO」でも75%~80%くらい、「AKG K712 Pro」くらいになるとさすがに90%以上、といった感じです。


音質的にはさすがに「K712 Pro」では奥行きが浅くなり高域も伸びきらないなど結構厳しい印象ですが、一般的に駆動力が必要と言われる「DT 1770 PRO」辺りだと想像以上に実用的なサウンドで鳴ります。超小型アダプターとしての性能、と考えると十分に高い出力で、通常のイヤホンやヘッドホンであれば特に問題なく快適に使える印象です。外出先などで手軽に高音質を楽しみたい方には最適な製品と言えると思います。
■ 「Audirect T1」について
そして「Audirect」のもうひとつの製品が「Audirect T1」です。DACやオーディオアダプターを接続するOTGケーブルで、Lightning用とType-C用がこちらもリリースされています。当初Type-C用を入手しましたが、その後Lightning用も買い増しました。
特徴としては一般的なDAC接続用のOTGケーブルと比較し、より高品質な導線を使用することで音質の向上を図っているとのこと。さらに、ノイズ対策としてケーブルの中央にフェライトコアを装着しるのも大きな特徴です。そして、Lightningモデルでは、デバイスの出力電流を補うための対策を施すことでより安定した動作を実現しているようです。
「Audirect T1」の価格は3,800円です。購入は「ATOM3」同様に輸入元の「IC-CONNECT」の各直営店または主要専門店にて。
実際の製品は金属製のコネクタ部品と布張りで太めのケーブル、そして中央の黄色いカバーで覆われたフェライトコアが特徴的です。


OTGケーブルはDACと再生デバイス間のデジタル入出力のため、アナログ信号を送るイヤホンやヘッドホン用のリケーブル製品ほどは分かりやすく音質の変化は正直無いのですが、通電時の耐ノイズ性能という点ではそれなりに影響があります。リアルタイム変換を行うデジタルオーディオの通信ではデジタルといえどノイズの影響を受けるため影響が無いとは言い切れないわけです。そういった意味ではより電導性の高い線材の採用は相応に意味がありますし、「Audirect T1」が採用するフェライトコアはなかなかに魅力的な仕様です。
※プレーヤーとDAC間のUSBの通信はリアルタイムではあるものの手法としてはデータ転送と同じだったと思いますので、ノイズによるエラーはビット単位で訂正(リトライ)を行うためビットレートを維持できればデータロスによるノイズは発生しないと思いますが(維持できないと音が途切れたりギャップノイズのような音が入る)、こういった通信の安定化の側面でもケーブルの品質はある程度意味がありますし、さらにUSBの仕様上給電経路のノイズは電気的に完全に分離できない限りは最終的な出力にノイズとして影響する可能性が若干はありそうです。USBアイソレーション的な製品の存在理由もこのへんですね。まあ数値的な効果はよーわからんのですが(^^;)。


「Audirect T1」を使用して接続した印象は予想通り、そこまで分かりやすい変化はありませんでしたが、印象として、特に感度の高いイヤホンなどでは透明感の向上などの効果を実感しました。特にLightning用は通常のケーブルの場合iPhone側がときどき認識せずに接続し直す、ということもあるのですが、「Audirect T1」では使用した範囲ではそういったことも無く非常に安定して利用できました。多くのオーディオアダプター製品の場合、Lightning用のケーブルは別売りのことが多いと思いますが、ここで「Audirect T1」を組み合わせるのはかなり良い選択肢だと思います。
というわけで、ちょっと地味な製品ではありますが、この手のアイテムにもこだわりたい方には結構有り難いアイテムなのではないかと思いますよ(^^)。