こんにちは。今回は「EDIFIER W320TN」です。 最近は高性能・高音質のワイヤレスヘッドホン、イヤホン製品でも注目されることが多い「EDIFIER」から8月30日に発売された最新モデルです。同社の人気インイヤーモデル「W220T」とデザインを踏襲し、半開放型のインイヤー設計ながら強力なANC(アクティブノイズキャンセリング)機能を搭載。さらに「LDAC」コーデックに対応可能でハイレゾ認証を取得するなど大幅な機能強化を行った高性能モデルとなっています。
■ 製品概要からのまとめと購入方法について
「EDIFIER」は中国発の大手オーディオブランドで、かつてはブックシェルフタイプのスピーカー製品で、最近はワイヤレスオーディオ分野での様々な製品で幅広い実績と人気を集めるグローバルなメーカーとして有名です。日本市場においても高性能・高音質なワイヤレスヘッドホンやイヤホン製品で注目を集める機会が増えていますね。
今回リリースされた「EDIFIER W320TN」はより幅広いユーザーが気軽に使える「インイヤータイプ」の新型・高性能ワイヤレスイヤホンで、音質面でも評価の高い「W220T」を踏襲した半開放型のデザインを採用しつつ、「Adaptive ANC」機能および「LDAC」コーデックに対応した上位仕様のモデルです。
「EDIFIER W320TN」の最大の特徴は半開放型のインイヤー型デザインながら強力なAdaptive ANC(アクティブノイズキャンセリング)機能を搭載。AI制御により、耳の構造と装着状態を認識し最適なノイキャン設定に自動で調整することが可能とのこと。不快な環境ノイズを抑制しつつ、アナウンスなどの音声は聞こえるように自動調整できるようです。また音声通話はフォワード、バック、通話の3種類、左右で6基のマイクを搭載し、高度な通話ノイズキャンセリングによりクリアな通話を可能にしています。
また「EDIFIER W320TN」はBluetooth 5.3に対応した高速ペアリングと低消費電力、安定性・接続性が大幅に向上。ドライバーは13mmサイズの多層複合振動板ダイナミックドライバーを搭載します。さらに24bit/96kHzのハイレゾに対応した「LDAC」コーデックが利用可能。「Hi-Ress Wireless」認証を取得しています。また耳からの脱着を自動で感知する「装着検出機能」、最大2台の機器と同時ペアリングしスムーズに切替が出来る「マルチポイント機能」(「LDAC」コーデック接続時は不可)、そして80ms(0.08秒)の「超低遅延ゲームモード」など多くの機能を搭載しています。
バッテリー駆動時間は本体5.5時間、ケース込み27.5時間の長時間利用に対応し、IP54防水機能、Google FastPair対応、「EDIFIER CONNECT」アプリへにももちろん対応しています。
「EDIFIER W320TN」のカラーバリエーションは「ブラック」と「ホワイト」の2種類。
購入はアマゾンまたは楽天のEDIFIER直営店、その他各販売店にて。価格は11,990円です。
※2023年8月30日~9月11日まで、発売記念セールで20%OFFクーポンが配布されています。
Amazon.co.jp(EDIFIER直営店): EDIFIER W320TN ※商品ページにて20%OFFクーポンあり
楽天市場(EDIFIER直営店): EDIFIER W320TN
※ 楽天20%OFFクーポン獲得リンクはこちらで取得できます→ https://bit.ly/3P2uVeX
パッケージ内容は本体および充電ケース、充電ケーブル、説明書など。インイヤータイプですのでイヤーピースなどは付属しません。
本体は片側10g以下と軽量のインイヤー型、つまりAirPods型デザインですね。「W220T」では搭載していなかった装着センサーに対応することで、装着により自動で再生・停止が行えます。インイヤー型ですので装着性はソフトで付け外しがしやすいですが、耳が小さい人は落ちやすい可能性もありますので、あらかじめ安定した装着位置を確認しておいた方が良いでしょう。
ただし、インイヤー型はどれもAirPodsみたいな感じで同じような装着感だろう、と思っていたのですが、実は各メーカーで結構違いがあり、落ちやすいものや、微妙に大きくて耳が痛くなりやすいものもあります。しかし「EDIFIER W320TN」は個人的にはしっかり耳に固定でき痛みも無くかなり快適な装着感でした。
ケースも比較的コンパクトかつ軽量で、ケース側面にはリセット用のボタンがあります。
本体センサーは側面の若干くぼんだ部分をつまむ(ピンチする)「感圧センサー」方式を採用。タッチセンサーのように誤反応も少なく操作しやすい印象です。
詳細な設定はアプリの「EDIFIER CONNECT」を使用することを前提としているため、本体センサーを触って操作する機能は必要最小限にまとめられています。左右で異なる操作を行うなどの設定がほとんど無いため覚えやすく直感的で戸惑うことはまず無いでしょう。
「EDIFIER W320TN」はBluetooth 5.3の採用により、開封後初期設定のSBCコーデックでの接続でも安定したサウンドを実現します。また対応するAndroidデバイス等ではアプリ側の切替により、ハイレゾ対応の「LDAC」コーデックで接続され、最大990kbps、24bit/96kHzのハイビットレート、高音質伝送が可能です。
「Google Fast Pair」に対応しているため、対応するAndroidデバイスとのペアリングは非常にスムーズです。装着検出機能により、未装着時は自動でANCはOFFの状態になり、装着を検出することで、アプリまたは本体操作でANCを有効にできます。
しかし、開封直後の設定では「LDAC」コーデックでの接続はOFFに設定されており、対応するコーデックは標準のSBCのみになっています。「EDIFIER W320TN」は2種類の機器による「マルチポイント機能」に対応しますが「LDAC」コーデックを使用時はこの「マルチポイント機能」が利用できな仕様のため、「EDIFIER CONNECT」でOFFに変更した上で「LDAC」を有効にする必要があります。
「EDIFIER CONNECT」により「LDAC」を有効にするためには「設定」の「Dual device connection」を「OFF」に変更し、「LDAC」で「96k」または「48k/44.1k」のサンプリングレートに変更します。いったんペアリングが解除され再接続すると、「EDIFIER CONNECT」でもハイレゾロゴがグレーから表示から通常表示となり、「LDAC」コーデックでの接続が確認出来ます。
Android設定のBluetoothおよび開発者オプションもLDAC対応になっていることが確認出来ます。「LDAC」モードは一度設定すれば以降のペアリングでは自動で設定したモードになるため、マルチポイント機能を使用しない場合は常時「LDAC」モードで利用すれば問題ないと思います。
また、「EDIFIER CONNECT」アプリは、本体の各種設定、ゲームモード設定などに対応します。サウンドモードは手動のEQなどは搭載しませんが「サウンドエフェクト」で曲調に合わせた4種類のモード設定が可能です。
また「ゲームモード」への手動のON/OFFもアプリで変更可能です。
画面右上の「設定」では本体についての詳細な設定変更が可能です。操作は直感的で分かりやすく使いやすいアプリだと思います。
■ 接続性およびANC機能について
というわけで、実際に「EDIFIER W320TN」をペアリングし混雑した都心の駅構内、地下鉄車内、そして新幹線による移動というシチュエーションでの使用感を確認しました。接続端末はBluetooth 5.2まで対応の「XPERIA 1 III」を使用。そろそろ5.3対応のデバイスも増えてきたので買い換えどきかな(^^;)。ただ実際の印象では5.2ベースでも十分に安定した接続性を確認出来ました。
特にマルチポイント機能の確認も兼ねて「LDAC」をOFF、つまりSBCコーデックの状態で利用してみましたが、それでも屋外の利用で十分な接続性を確認出来ました。SBCコーデックにありがちな混雑した環境での断続的な「プチ、プチ」という切断や、転送レートの低下による籠もったような音質になる変化はほぼ皆無でした。これなら「LDAC」なしでiPhoneで使ってもコーデックがSBCだとは気付かないのではと思います。EDIFIERはSBCのみのANC機の「W240TN」というモデルもあり、過去レビューの通り十分実用的でしたので、この辺は結構ノウハウを持っていそうです。
逆にLDACモードの場合、ビットレートを24/96kHzにすると、可変ビットレートでも混雑した都心の駅などでは途切れる場合がありました。これはEDIFIERに限らず、例えばS○NYあたりも含めLDAC機では起きる現象ですので、そのような場合はビットレートを48/44.1kHzで利用したほうが良いでしょう。
■ サウンドインプレッション
「EDIFIER W320TN」の音質傾向は、ボーカル帯域にフォーカスしつつ癖の無い印象でバランスとしては中低域寄りの弱ドンシャリ。EDIFIERらしい刺さりを抑え聴きやすくまとめられた高域と適度な深さと力強さがあり、臨場感のある低域を鳴らしてくれます。ボーカル域は半開放型らしく籠もりのない自然な抜けの良さで非常に心地よいバランスにまとめられています。
高域は適度な明瞭感と聴きやすさを両立しています。ボーカル曲メインでの利用では過不足を感じることは無くバランスのよいチューニングと言えるでしょう。またアプリの「サウンドエフェクト」で「ポップス」や「ロック」を選ぶとより楽しい印象に変化します。
■ まとめ
というわけで、「EDIFIER W320TN」は半開放型のインイヤー型ながら強力なANC機能を搭載し、「LDAC」コーデックによるハイレゾ対応、80msのゲームモード、装着検出機能など多彩な機能を搭載し、同社らしい実績に裏付けられた音作りの上手さを感じる製品でした。個人的にはiPhone向けにAACコーデックの対応等があってもいいのかな、という気がする部分と、「W220T」よりバッテリー駆動時間(特にANCモード時)が短くなっている点は少し残念かもしれませんね。とはいえ、非常に強力な機能と音質をインイヤー型デザインで実現し、手頃な価格で購入できる「EDIFIER W320TN」は同タイプのイヤホンを検討している方には強力な選択肢になると思いますよ(^^)。
「EDIFIER」は中国発の大手オーディオブランドで、かつてはブックシェルフタイプのスピーカー製品で、最近はワイヤレスオーディオ分野での様々な製品で幅広い実績と人気を集めるグローバルなメーカーとして有名です。日本市場においても高性能・高音質なワイヤレスヘッドホンやイヤホン製品で注目を集める機会が増えていますね。
今回リリースされた「EDIFIER W320TN」はより幅広いユーザーが気軽に使える「インイヤータイプ」の新型・高性能ワイヤレスイヤホンで、音質面でも評価の高い「W220T」を踏襲した半開放型のデザインを採用しつつ、「Adaptive ANC」機能および「LDAC」コーデックに対応した上位仕様のモデルです。
「EDIFIER W320TN」の最大の特徴は半開放型のインイヤー型デザインながら強力なAdaptive ANC(アクティブノイズキャンセリング)機能を搭載。AI制御により、耳の構造と装着状態を認識し最適なノイキャン設定に自動で調整することが可能とのこと。不快な環境ノイズを抑制しつつ、アナウンスなどの音声は聞こえるように自動調整できるようです。また音声通話はフォワード、バック、通話の3種類、左右で6基のマイクを搭載し、高度な通話ノイズキャンセリングによりクリアな通話を可能にしています。
また「EDIFIER W320TN」はBluetooth 5.3に対応した高速ペアリングと低消費電力、安定性・接続性が大幅に向上。ドライバーは13mmサイズの多層複合振動板ダイナミックドライバーを搭載します。さらに24bit/96kHzのハイレゾに対応した「LDAC」コーデックが利用可能。「Hi-Ress Wireless」認証を取得しています。また耳からの脱着を自動で感知する「装着検出機能」、最大2台の機器と同時ペアリングしスムーズに切替が出来る「マルチポイント機能」(「LDAC」コーデック接続時は不可)、そして80ms(0.08秒)の「超低遅延ゲームモード」など多くの機能を搭載しています。
Bluetooth | V5.3 |
---|---|
ドライバー | 13mm 多層複合振動板 ダイナミックドライバー |
コーデック | LDAC / SBC |
ANC | Adaptive ANC 対応 |
ENC | 6マイク通話NC対応 |
機能 | ・装着検出機能 ・マルチポイント接続 |
低遅延 | 80ms ゲームモード |
再生時間 | 5.5H /ケース込み27.5H |
防水規格 | IP54 (本体のみ) |
アプリ | EDIFIER CONNECT (iPhone / Android用) |
その他 | ・Hi-Res Wireless認証 ・Google Fast Pair対応 |
「EDIFIER W320TN」のカラーバリエーションは「ブラック」と「ホワイト」の2種類。
購入はアマゾンまたは楽天のEDIFIER直営店、その他各販売店にて。価格は11,990円です。
※2023年8月30日~9月11日まで、発売記念セールで20%OFFクーポンが配布されています。
Amazon.co.jp(EDIFIER直営店): EDIFIER W320TN ※商品ページにて20%OFFクーポンあり
楽天市場(EDIFIER直営店): EDIFIER W320TN
※ 楽天20%OFFクーポン獲得リンクはこちらで取得できます→ https://bit.ly/3P2uVeX
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとしEDIFIER JAPANより製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ内容及び機能について
パッケージは本体カラーに応じて外箱(化粧箱)が白色、黒色に分かれます。今回はホワイトでオーダーしましたので白色のパッケージでした。
パッケージ内容は本体および充電ケース、充電ケーブル、説明書など。インイヤータイプですのでイヤーピースなどは付属しません。
本体は片側10g以下と軽量のインイヤー型、つまりAirPods型デザインですね。「W220T」では搭載していなかった装着センサーに対応することで、装着により自動で再生・停止が行えます。インイヤー型ですので装着性はソフトで付け外しがしやすいですが、耳が小さい人は落ちやすい可能性もありますので、あらかじめ安定した装着位置を確認しておいた方が良いでしょう。
ただし、インイヤー型はどれもAirPodsみたいな感じで同じような装着感だろう、と思っていたのですが、実は各メーカーで結構違いがあり、落ちやすいものや、微妙に大きくて耳が痛くなりやすいものもあります。しかし「EDIFIER W320TN」は個人的にはしっかり耳に固定でき痛みも無くかなり快適な装着感でした。
ケースも比較的コンパクトかつ軽量で、ケース側面にはリセット用のボタンがあります。
本体センサーは側面の若干くぼんだ部分をつまむ(ピンチする)「感圧センサー」方式を採用。タッチセンサーのように誤反応も少なく操作しやすい印象です。
詳細な設定はアプリの「EDIFIER CONNECT」を使用することを前提としているため、本体センサーを触って操作する機能は必要最小限にまとめられています。左右で異なる操作を行うなどの設定がほとんど無いため覚えやすく直感的で戸惑うことはまず無いでしょう。
■ ペアリングおよび「LDAC」モードへの変更について
「EDIFIER W320TN」はBluetooth 5.3の採用により、開封後初期設定のSBCコーデックでの接続でも安定したサウンドを実現します。また対応するAndroidデバイス等ではアプリ側の切替により、ハイレゾ対応の「LDAC」コーデックで接続され、最大990kbps、24bit/96kHzのハイビットレート、高音質伝送が可能です。
「Google Fast Pair」に対応しているため、対応するAndroidデバイスとのペアリングは非常にスムーズです。装着検出機能により、未装着時は自動でANCはOFFの状態になり、装着を検出することで、アプリまたは本体操作でANCを有効にできます。
しかし、開封直後の設定では「LDAC」コーデックでの接続はOFFに設定されており、対応するコーデックは標準のSBCのみになっています。「EDIFIER W320TN」は2種類の機器による「マルチポイント機能」に対応しますが「LDAC」コーデックを使用時はこの「マルチポイント機能」が利用できな仕様のため、「EDIFIER CONNECT」でOFFに変更した上で「LDAC」を有効にする必要があります。
「EDIFIER CONNECT」により「LDAC」を有効にするためには「設定」の「Dual device connection」を「OFF」に変更し、「LDAC」で「96k」または「48k/44.1k」のサンプリングレートに変更します。いったんペアリングが解除され再接続すると、「EDIFIER CONNECT」でもハイレゾロゴがグレーから表示から通常表示となり、「LDAC」コーデックでの接続が確認出来ます。
Android設定のBluetoothおよび開発者オプションもLDAC対応になっていることが確認出来ます。「LDAC」モードは一度設定すれば以降のペアリングでは自動で設定したモードになるため、マルチポイント機能を使用しない場合は常時「LDAC」モードで利用すれば問題ないと思います。
■ 「EDIFIER CONNECT」アプリについて
また、「EDIFIER CONNECT」アプリは、本体の各種設定、ゲームモード設定などに対応します。サウンドモードは手動のEQなどは搭載しませんが「サウンドエフェクト」で曲調に合わせた4種類のモード設定が可能です。
また「ゲームモード」への手動のON/OFFもアプリで変更可能です。
画面右上の「設定」では本体についての詳細な設定変更が可能です。操作は直感的で分かりやすく使いやすいアプリだと思います。
■ 接続性およびANC機能について
というわけで、実際に「EDIFIER W320TN」をペアリングし混雑した都心の駅構内、地下鉄車内、そして新幹線による移動というシチュエーションでの使用感を確認しました。接続端末はBluetooth 5.2まで対応の「XPERIA 1 III」を使用。そろそろ5.3対応のデバイスも増えてきたので買い換えどきかな(^^;)。ただ実際の印象では5.2ベースでも十分に安定した接続性を確認出来ました。
特にマルチポイント機能の確認も兼ねて「LDAC」をOFF、つまりSBCコーデックの状態で利用してみましたが、それでも屋外の利用で十分な接続性を確認出来ました。SBCコーデックにありがちな混雑した環境での断続的な「プチ、プチ」という切断や、転送レートの低下による籠もったような音質になる変化はほぼ皆無でした。これなら「LDAC」なしでiPhoneで使ってもコーデックがSBCだとは気付かないのではと思います。EDIFIERはSBCのみのANC機の「W240TN」というモデルもあり、過去レビューの通り十分実用的でしたので、この辺は結構ノウハウを持っていそうです。
逆にLDACモードの場合、ビットレートを24/96kHzにすると、可変ビットレートでも混雑した都心の駅などでは途切れる場合がありました。これはEDIFIERに限らず、例えばS○NYあたりも含めLDAC機では起きる現象ですので、そのような場合はビットレートを48/44.1kHzで利用したほうが良いでしょう。
そして「EDIFIER W320TN」のもうひとつの大きな特徴である「Adaptive ANC」機能ですが、これが思いのほか実用的で驚きました。ANCそのものはON/OFFのみで詳細な設定はありませんが、「AIアルゴリズムによる自動制御」なるもので、不快な環境ノイズを中心に効率よくカットしてくれる仕様になっています。逆にアナウンスなどはある程度聞こえるように調整する設定になっており(この辺がAIらしい)、「ちゃんと効くけど効きすぎない」という感じになります。
とはいえ、半開放型のインイヤー型ですので、カナル型のように耳栓状に塞ぐわけではないため、屋内などの場合、ANCによる打ち消し音がサーっと聞こえたりする場合もありますし、風切り音カットも無理そうなのでその辺は理解しておきましょう。個人的には駅構内や電車内など大きめの騒音が鳴っている場所などでこまめにON/OFFを使い分けるのが良い利用方法だと感じました。
とはいえ、半開放型のインイヤー型ですので、カナル型のように耳栓状に塞ぐわけではないため、屋内などの場合、ANCによる打ち消し音がサーっと聞こえたりする場合もありますし、風切り音カットも無理そうなのでその辺は理解しておきましょう。個人的には駅構内や電車内など大きめの騒音が鳴っている場所などでこまめにON/OFFを使い分けるのが良い利用方法だと感じました。
■ サウンドインプレッション
「EDIFIER W320TN」の音質傾向は、ボーカル帯域にフォーカスしつつ癖の無い印象でバランスとしては中低域寄りの弱ドンシャリ。EDIFIERらしい刺さりを抑え聴きやすくまとめられた高域と適度な深さと力強さがあり、臨場感のある低域を鳴らしてくれます。ボーカル域は半開放型らしく籠もりのない自然な抜けの良さで非常に心地よいバランスにまとめられています。
なお「EDIFIER CONNECT」アプリの「サウンドエフェクト」は標準では「クラシック」になっており、これが最もニュートラルなモードと考えられます。モードを変えることで、例えば「ロック」などではアタックがシャープに、減衰が早くなり、よりエッジの効いたキレのある印象に変化します。各モードで変化は分かりやすいものの、一般的なEQのような特定の音域を変化させるのとは異なるようですね。好みに合わせて色々変えてみるのも良いでしょう。
ちなみに「EDIFIER W320TN」も「W220T」同様に、AirPodsを含めた通常のインイヤータイプのイヤホンと比べても独特なスピーカー出力位置となっているのが特徴的です。装着すると先端の2カ所の出力部がより奥に、耳穴の向きにあわせてフィットするように配置されます。この配置により、インイヤータイプとしては比較的近くクリアでダイレクト感のあるサウンドを楽しめます。
高域は適度な明瞭感と聴きやすさを両立しています。ボーカル曲メインでの利用では過不足を感じることは無くバランスのよいチューニングと言えるでしょう。またアプリの「サウンドエフェクト」で「ポップス」や「ロック」を選ぶとより楽しい印象に変化します。
低域はインナーイヤー型としてはパワフルで厚みがあります。とはいえブーストした強さではなく、あくまで全体のバランスとして量感を確保している印象。重低音はインナーイヤー型の構造的にカナル型のような重量感は出ませんが不満に感じることは無いでしょう。中高域との分離も良く聴きやすい印象です。
■ まとめ
というわけで、「EDIFIER W320TN」は半開放型のインイヤー型ながら強力なANC機能を搭載し、「LDAC」コーデックによるハイレゾ対応、80msのゲームモード、装着検出機能など多彩な機能を搭載し、同社らしい実績に裏付けられた音作りの上手さを感じる製品でした。個人的にはiPhone向けにAACコーデックの対応等があってもいいのかな、という気がする部分と、「W220T」よりバッテリー駆動時間(特にANCモード時)が短くなっている点は少し残念かもしれませんね。とはいえ、非常に強力な機能と音質をインイヤー型デザインで実現し、手頃な価格で購入できる「EDIFIER W320TN」は同タイプのイヤホンを検討している方には強力な選択肢になると思いますよ(^^)。