Effect Audio X HiFiGo GRIFFIN

こんにちは。今回は 「EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」です。ハイグレードケーブルブランドとしてマニアにはお馴染みの「EFFECT AUDIO」がHiFiGoとコラボしたケーブル製品で、使い勝手の良い銀メッキコート線タイプで「ConX」(コネクタ交換)および「TermX」(プラグ交換)に対応しています。なによりこの仕様のEFFECTのケーブルが200ドル以下、アマゾンでも2万円台で購入可能と、ミドルグレード以上のイヤホンおよびケーブルを愛用している方には非常に魅力的な製品となっています。

■ 製品概要からのまとめと購入方法について

「EFFECT AUDIO」はマニアの間ではお馴染みのハイエンドのイヤホンケーブルメーカーで、設立は2009年。同社の各シリーズはハイエンドイヤホン用のリケーブル製品としてはスタンダードな地位を確立していますね。質の高いケーブル製品やカスタマイズへの対応、そして「ConX」「TermX」による汎用性の高いコネクタ及びプラグ交換のシステムなど多くのニーズを満たす製品をリリースしています。

そして今回の「EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」はHiFiGoとの初コラボによるEFFECTのイヤホンケーブル製品です。線材には厳選された「Premium UP-OCCシルバーメッキ銅リッツ線」、絶縁部に「EA Ultra Flexi™ Insulation」を使用し、「ConX」および「TermX」に対応したコネクタおよびプラグを採用しています。「グリフォン(英語読みだとグリフィン;Griffin)」という名称は、通常のリスニング体験を超えて飛躍することで新たな高みに引き上げることができるケーブルという意図を込めているそうです。
Effect Audio X HiFiGo GRIFFINEffect Audio X HiFiGo GRIFFIN

EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」は既存製品とは異なる、新たな銀メッキ銅素材を使用して専用に作成された4芯タイプのケーブルです。線材には厳選された「Premium UP-OCCシルバーメッキ銅リッツ線」を使用。太さ24AWG(約0.5mm)の導体をリッツ線構成で撚り線にしており、絶縁部には「EA Ultra Flexi™ Insulation」を採用するなど、同社の「Signature Series」製品を踏襲した仕様としつつ、専用の新しい線材を採用しているとのことです。

Effect Audio X HiFiGo GRIFFINEffect Audio X HiFiGo GRIFFIN
またコネクタおよびプラグ部は交換可能な同社の「ConX」および「TermX」仕様が採用されています。「EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」では「ConX」コネクタとして「MMCX」と「0.78mm 2pin」コネクタ(「Basic Set」相当)を同梱。オプションで「ConX Basic Set」のほか「Pentaconn」「A2DC」「IPX」用のコネクタを購入することも可能です。またプラグは購入時に「3.5mm」「2.5mm」「4.4mm」を選択する方式ですが、オプションで「TermX Basic Set」(3.5mm/2.5mm/4.4mmのセット)、「USB-C」「Lightning」用のプラグを購入することも可能です。

Effect Audio X HiFiGo GRIFFINEffect Audio X HiFiGo GRIFFIN

EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」の購入はHiFiGoまたはアマゾンのHiFiGoストアにて。
価格は199.99ドル、アマゾンでは28,960円です。
HiFiGo(hifigo.com): EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN
Amazon.co.jp(HiFiGo): EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN ※掲載時プライム在庫あり


免責事項:
本レビューではレビューサンプルとしてHiFiGoより製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。


■ パッケージ構成、製品の外観および内容について

EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」のパッケージはハイエンドブランドらしく非常に豪華です。中華ケーブルの簡易パッケージに慣れているとやはり違いに驚きますね(^^;)。
Effect Audio X HiFiGo GRIFFINEffect Audio X HiFiGo GRIFFIN

パッケージ内容は、ケーブル本体(選択したTermXプラグおよびConX 2pinコネクタ装着済み)、ConX MMCXコネクタ(取り付け工具付き)、ケース、ケーブルタイ、マニュアル、ガイド。
Effect Audio X HiFiGo GRIFFINEffect Audio X HiFiGo GRIFFIN
ガイドには「EFFECT AUDIO」についての説明、マニュアルには製品の説明が詳細に記載されています。なお、今回はHiFiGoからのサンプル提供で「3.5mmタイプ」が届きました。

EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」ケーブル本体はホワイトシルバーで適度な太さの線材による4芯タイプ。被膜はやや硬めですがしっかりとした編み込みにより使いやすく、取り回しも良い印象です。
EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN「ConX」コネクタはかなりしっかり装着され強固な印象で、専用の工具を使用しない限り外れるような心配はまず無いでしょう。
「TermX」プラグは外部カバーの回転して外すことで取り外すことができる仕組みで、こちらも最近増えているプラグ交換式のケーブルより強度面でもノイズなどの面でも安心できる仕様になっています。
また、専用のケースは、ケーブルを収納後に付属するケーブルタイを使ってボタンで留める方式で細かい所にも気が配られた内容になっていますね。


■ リケーブル後の印象について

EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」ケーブルを利用してリケーブルした印象は、非常にニュートラルでイヤホンの特徴をより正確に捉え描写する印象。また低域及び高域を過度に誇張することは無いものの、組み合わせるイヤホンが持つ煌びやかさや深さを的確に捉えてくれます。分かりやすい変化などのリケーブル効果はありませんが、ミドルグレード以上のイヤホンと組み合わせることで、雑味を廃し、高域の滑らかさやボーカルの息づかいや余韻などの描写がよりリアルに楽しめます。
EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFINEFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN
また比較的細い線材ながら情報量は確保されており、「TermX」プラグを3.5mmステレオからバランス接続に交換することで粒立ち感が向上し解像度が向上しますが、過度にエッジが立ったり高域がキツくなることもないようです。
今回は3.5mmタイプで届きましたので、HiFiGoで別途「TermX Basic Set」(80ドル)を購入しました。同ページで他にも「USB Type-C」と「Lightning」も購入可能です。
HiFiGo(hifigo.com): Effect Audio TermX Basic Set : 2.5mm + 3.5mm + 4.4mm

Effect Audio TermX Basic SetEffect Audio TermX Basic Set
届いたセットには自作用の「TeamX」のケーブル側も付属していました。これで加工すれば手持ちのケーブルも「TermX」仕様にできますね(^^)。また併せて「ConX」の「Pentaconn」用を購入。こちらは国内のショップで2,200円でした。
Effect ConXEFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN
「Pentaconn」コネクタが使用できるケーブルはメーカーが限られてしまいますが、なかでもEFFECTはConXが使えることで選択肢が多く、「EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」のようにニュートラルなケーブルが選べるのはなかなかメリットですね。他にも「A2DC」や「IPX」など変換コネクタのお世話になりがちなタイプも使えるのはユーザーにとっては有り難いところだと思います。

EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFINちなみに、「4芯 UP-OCCシルバーメッキ線リッツ構成」と仕様を見ると同社の「Cadmus」に近いイメージですが、近日レビュー予定の「SeeAudio Neko」に付属する「Cadmus」と比較すると、「EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」のほうがより光沢のあるホワイトシルバーの線材で構成としてはやや細く、確かに異なる線材を使用しているようです。「Cadmus」は「EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」に付属するガイドによると「Bold but Tight Bass, Improved Resolution, Effortless Treble Response」で「EDMやメタル向け」と記載されており、確かにより低域が太く、メリハリがあり明瞭さを楽しめる印象があります。
これに対し、「EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」はよりニュートラルな印象で分かりやすい派手さはありませんが、細かいニュアンスをより詳細に描写する印象があり、雑味を排した美しさを感じることが出来ます。ニュートラルなケーブルだけにハイグレードなイヤホンほど、イヤホンの質感を実感出来る、といった種類のケーブルですね。


■ まとめ

EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFINというわけで、「EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」はEFFECTの「Signature Series」を踏襲しつつ、有りそうで無かったニュートラル傾向のイヤホンケーブルとして、なかなか強力な製品だと感じました。3万円弱の価格設定は中華ケーブルの感覚ではやはり結構高額ですが、ミドルグレード以上、あるいはハイエンド仕様のイヤホンに合わせるケーブルを探している方にとっては比較的お手頃な価格帯だろうと思います。EFFECTで同価格帯の「Signature Series」のケーブル、具体的には「Ares S」(高純度銅線)、「Cadmus」(銀メッキ線)、「Eros S」(ミックス線)はどれもそれぞれのキャラクターがあり、リケーブル効果を楽しめる反面、イヤホンの特徴をより反映させるニュートラルなケーブルとは微妙にジャンルが異なる製品でした。今回、同様のお手頃価格で「EFFECT AUDIO X HiFiGo GRIFFIN」が登場したことで、ちょっとだけEFFECT製品が身近になった気がしますね(^^)。