
こんにちは。今回は 「TANCHJIM ONE」です。TANCHJIM 製品の集中レビューも今回でひと区切り、というわけで、コンパクト&低価格ながら質の高いサウンドを実現し、実はリケーブル対応など内部構造も非常にユニークなモデルです。実はTANCHJIM のこのクラスの製品は「USB Type-C」プラグのDSP版の評価が高いのですが、何も考えずに普通の3.5mm版を購入しちゃいました(^^;)。
■ 製品の概要について
「TANCHJIM ONE」は1医療グレードのPC素材とアルミニウム合金の本体に10mmダイナミックドライバーをシングルで搭載する低価格モデルです。「TANCHJIM」は中華イヤホンブランドのなかでは結構珍しく、トラディショナルなストレートタイプのカナル型イヤホンを現在も充実させているブランドだったりします。現在も最もエントリーの「ZERO」(15.99ドル~)、7mmドライバーを搭載する小型モデル「TANYA」(21.99ドル~)といった低価格モデルに加え、2BA+1DD構成の「Darling」(419.99ドル~)といったハイグレードモデルまでそのラインナップは多岐にわたります。
今回の「TANCHJIM ONE」はストレートタイプの製品としては10mmドライバーとケーブル脱着に対応する高性能モデルで、価格帯としてはDMT4ドライバーを搭載する「OLA」のひとつ下の位置づけになります。


本体はアルミニウム合金製のリアチャンバーと高透明の樹脂製のキャビティは円筒形のシンプルなデザインで、コンパクトで心地よい装着感を実現します。本体後方は、特許取得済みの三重複合リアチャンバー構造を採用。ドライバーの共鳴による低域をコントロールし、明確な輪郭と躍動感をもたらします。またノズル部の音響チャンバー内壁は超平滑表面設計で音の散乱を効果的に抑制することで、超高域の減衰を小さくし、また音の伝達効率と音響性能を向上させています。


搭載されるドライバーは10mmサイズの複合振動板ダイナミックドライバーをシングルで搭載。チタンドームとPU&PEEKというハイブリッド素材を採用し、より広いダイナミックレンジと低歪みにより優れた定位と明確なサウンドを実現します。「TANCHJIM ONE」もハーマンターゲットカーブ(H-2019)に準拠した科学的なHi-Fiチューニングを実施しており、優れた音響特性をもたらします。


「DSP」モデルでは高性能オーディオでコーダーを搭載し、よりなめらかでノイズ特性に優れたサウンドを実現しています。
「TANCHJIM ONE」の価格は24.99ドル~、DSPモデルは27.99ドルです。
また国内正規品は4,500円~、DSPモデル(Type-C)は5,130円です。
Amazon.co.jp(国内正規品): TANCHJIM ONE
Amazon.co.jp(SHENZHENAUDIO): TANCHJIM ONE


パッケージ内容は、イヤホン本体+ケーブル、イヤーピース、布製ポーチ、説明書、保証カード。イヤーピースは2種類で通常の形状のものはS/M/Lの3サイズ、本体にMサイズが装着済みの開口部の大きいタイプはXSを含む4サイズ同梱されます。


本体デザインは一見するとシンプルな円筒形のストレートタイプのイヤホンですが、実はケーブルは埋め込み式の2pin仕様となっており取り外しが可能です。またステムノズルも傾斜がついた形状でより自然な装着感が得られる設計になっています。


本体は非常にコンパクトで耳への収まりは良好です。ケーブルは銀メッキOFCリッツ線とOFCリッツ線の同軸ミックス構成。細い銀メッキ線ケーブルですが妥協のない構成となっています。装着は耳から垂らすストレートタイプでも耳掛け式でもどちらでも可能です。


イヤーピースは前述の通り2種類のタイプが付属します。非常にコンパクトなイヤホンのため、耳奥までしっかり挿入して固定するイメージで、通常より小さいイヤーピースを組み合わせるのが良いようですね。
■ サウンドインプレッション
「TANCHJIM ONE」の音質傾向は同社らしいニュートラルなサウンドで緩やかなV字カーブを描く印象の弱ドンシャリ。想像以上に見通しが良く、高域は鮮やかで明瞭さがあり、低域も小気味良い印象ながら重低音にはある程度の深さを感じさせます。中音域は自然な距離感で定位しますが解像感に優れ見通しの良い印象で、この価格帯としては非常に質が高く、ありのままの音を自然に描写します。
同社の製品は「ZERO」および今回の「TANCHJIM ONE」とも、USB Type-Cコネクタを採用したDSP版の評判が非常に良いようなのですが、今回は通常の3.5mmケーブル版のみでの印象となります。「ZERO」のときも感じましたが、低価格モデルのわりにドライバーのポテンシャルが高く、S/Nが高く駆動力のあるアンプ環境で鳴らすとより見通し感や深さが増す印象があります。多少のチューニングの違いもあるかもですが、この辺がDSP版の評価の高さにもつながっているのかも知れませんね。
「TANCHJIM ONE」の高域はしっかりした主張があり明瞭な音を鳴らします。アニソンなど高域成分の多い曲はかなりエネルギッシュで少し前寄りの存在案があります。直線的な伸びの良い音で見通しも良い印象。鋭い音はそれなりに鋭く鳴らすため再生環境によっては多少刺激が強く感じる場合もありそうですが、個人的にはこれくらいの明瞭感があったほうがスッキリした煌めきがあって良いですね。また主張のある高域ですが全体としてはニュートラルなバランスを維持しています。
中音域はフラット方向で非常に質の高い音を鳴らします。「TANCHJIM」らしいミッドセントリックなサウンドチューニングで、自然な音像表現と自然な距離感を持ちつつ、ボーカル域はやや前傾してより近く表現されます。演奏との分離も良く、質感やディテールの表現力も高い印象。特にアコースティックなスタジオ録音の音源等では、目の前で実際に演奏しているかのような実在感があります。
中高域付近にアクセントがあり女性ボーカルの高音などは多少刺激を感じる場合がありますが、全体としての伸びやかさと、明瞭かつ鮮やかな印象につながっています。男性ボーカルも適度な豊かさと艶感があります。音場は普通からやや狭い印象で、雄大な広がりのようなものはありませんが、細やかな描写をよりダイレクトに伝えてくる印象ですね。ニュートラル傾向ですがボーカル曲との相性も全般的に良い印象です。
低域は量的にはそれほど多くありませんが小気味良い存在案があり、適度なインパクトを持って鳴ります。ミッドベースは締まりのある音ですが僅かに響きの良さも感じさせ、タイトすぎず自然な印象です。重低音は適度に沈み重量感もありますが、全体としては支配的では無く、深い低域に焦点があたった楽曲ではしっかり存在感を示しつつ、ポップスやアニソンなどの中高域中心の曲では自然に下支えする印象です。全体として力強さも持ちつつ上品に鳴る低音といったイメージです。
■ まとめ
と
いうわけで、「TANCHJIM ONE」は同社らしいミッドセントリックでニュートラルなサウンドバランスを維持しつつ、「ZERO」と比べてもよりエネルギッシュでリスニング的な楽しさを感じさせる製品でした。非常にコンパクトなサイズ感とシンプルなデザインながら10mmの複合振動板ダイナミックドライバーの搭載や同社らしい科学的な音響構造の採用、そしてリケーブルにも対応するなど、想像以上に技術的なアプローチも豊富なのも魅力的です。音質的にもこれらのエッセンスを反映し、質の高いサウンドを実現しています。正直DSP版も結構気になっているので、最初からそちらを購入しておけば良かったかな、とちょっと思っていたりします。使いやすく、良いイヤホンだと思いますよ(^^)。
「TANCHJIM ONE」は1医療グレードのPC素材とアルミニウム合金の本体に10mmダイナミックドライバーをシングルで搭載する低価格モデルです。「TANCHJIM」は中華イヤホンブランドのなかでは結構珍しく、トラディショナルなストレートタイプのカナル型イヤホンを現在も充実させているブランドだったりします。現在も最もエントリーの「ZERO」(15.99ドル~)、7mmドライバーを搭載する小型モデル「TANYA」(21.99ドル~)といった低価格モデルに加え、2BA+1DD構成の「Darling」(419.99ドル~)といったハイグレードモデルまでそのラインナップは多岐にわたります。
今回の「TANCHJIM ONE」はストレートタイプの製品としては10mmドライバーとケーブル脱着に対応する高性能モデルで、価格帯としてはDMT4ドライバーを搭載する「OLA」のひとつ下の位置づけになります。


本体はアルミニウム合金製のリアチャンバーと高透明の樹脂製のキャビティは円筒形のシンプルなデザインで、コンパクトで心地よい装着感を実現します。本体後方は、特許取得済みの三重複合リアチャンバー構造を採用。ドライバーの共鳴による低域をコントロールし、明確な輪郭と躍動感をもたらします。またノズル部の音響チャンバー内壁は超平滑表面設計で音の散乱を効果的に抑制することで、超高域の減衰を小さくし、また音の伝達効率と音響性能を向上させています。


搭載されるドライバーは10mmサイズの複合振動板ダイナミックドライバーをシングルで搭載。チタンドームとPU&PEEKというハイブリッド素材を採用し、より広いダイナミックレンジと低歪みにより優れた定位と明確なサウンドを実現します。「TANCHJIM ONE」もハーマンターゲットカーブ(H-2019)に準拠した科学的なHi-Fiチューニングを実施しており、優れた音響特性をもたらします。


「DSP」モデルでは高性能オーディオでコーダーを搭載し、よりなめらかでノイズ特性に優れたサウンドを実現しています。
「TANCHJIM ONE」の価格は24.99ドル~、DSPモデルは27.99ドルです。
また国内正規品は4,500円~、DSPモデル(Type-C)は5,130円です。
Amazon.co.jp(国内正規品): TANCHJIM ONE
Amazon.co.jp(SHENZHENAUDIO): TANCHJIM ONE
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
というわけで、海外版を他のイヤホンの一緒に「ついで買い」しました。そのため実際に開封したのは到着してからしばらく経っていました。さて、いつ届いてたっけ?(汗)。パッケージは本体画像を掲載したシンプルなデザインでコンパクトなボックス。


パッケージ内容は、イヤホン本体+ケーブル、イヤーピース、布製ポーチ、説明書、保証カード。イヤーピースは2種類で通常の形状のものはS/M/Lの3サイズ、本体にMサイズが装着済みの開口部の大きいタイプはXSを含む4サイズ同梱されます。


本体デザインは一見するとシンプルな円筒形のストレートタイプのイヤホンですが、実はケーブルは埋め込み式の2pin仕様となっており取り外しが可能です。またステムノズルも傾斜がついた形状でより自然な装着感が得られる設計になっています。


本体は非常にコンパクトで耳への収まりは良好です。ケーブルは銀メッキOFCリッツ線とOFCリッツ線の同軸ミックス構成。細い銀メッキ線ケーブルですが妥協のない構成となっています。装着は耳から垂らすストレートタイプでも耳掛け式でもどちらでも可能です。


イヤーピースは前述の通り2種類のタイプが付属します。非常にコンパクトなイヤホンのため、耳奥までしっかり挿入して固定するイメージで、通常より小さいイヤーピースを組み合わせるのが良いようですね。
■ サウンドインプレッション
「TANCHJIM ONE」の音質傾向は同社らしいニュートラルなサウンドで緩やかなV字カーブを描く印象の弱ドンシャリ。想像以上に見通しが良く、高域は鮮やかで明瞭さがあり、低域も小気味良い印象ながら重低音にはある程度の深さを感じさせます。中音域は自然な距離感で定位しますが解像感に優れ見通しの良い印象で、この価格帯としては非常に質が高く、ありのままの音を自然に描写します。

「TANCHJIM ONE」の高域はしっかりした主張があり明瞭な音を鳴らします。アニソンなど高域成分の多い曲はかなりエネルギッシュで少し前寄りの存在案があります。直線的な伸びの良い音で見通しも良い印象。鋭い音はそれなりに鋭く鳴らすため再生環境によっては多少刺激が強く感じる場合もありそうですが、個人的にはこれくらいの明瞭感があったほうがスッキリした煌めきがあって良いですね。また主張のある高域ですが全体としてはニュートラルなバランスを維持しています。

中高域付近にアクセントがあり女性ボーカルの高音などは多少刺激を感じる場合がありますが、全体としての伸びやかさと、明瞭かつ鮮やかな印象につながっています。男性ボーカルも適度な豊かさと艶感があります。音場は普通からやや狭い印象で、雄大な広がりのようなものはありませんが、細やかな描写をよりダイレクトに伝えてくる印象ですね。ニュートラル傾向ですがボーカル曲との相性も全般的に良い印象です。

■ まとめ
と
