
こんにちは。今回は 「DUNU HAYABUSA ULTRA」です。私のブログでは以前海外仕様の「Falcon Ultra」をレビューしていますが、同製品の日本国内仕様モデルとなりますね。今回新たに「チタニウムグレイ」モデルがリリースされましたので、改めて紹介することになりました。「Falcon」シリーズのデザインを踏襲しつつ、上位モデルの「Zen Pro」からブラッシュアップされた最新ドライバーやダンピングシステムなどの最新技術を搭載し、リスニングイヤホンとして完成度の高いモデルに仕上がっています。
■ 製品の概要について
「DUNU」は、中国を中心とする大手イヤホンブランドで、現在も豊富なラインナップが魅力ですね。私のブログでも数多くの製品をレビューしています。
→ 過去記事(一覧):「DUNU」ブランドのイヤホンレビュー/製品情報記事
「DUNU」が2017年に発売したシングルダイナミック構成の人気モデルに「Falcon-C 隼」という製品があり、さらに2021年にその後継・アップグレードとして全く新しく生まれ変わった「Falcon Pro」(現在は販売終了)がリリースされ、当時は大きな注目を浴びました。
→ 過去記事: 「DUNU FALCON PRO」 美しいシェルデザインと聴きやすく滑らかなバランスのサウンド。独特の存在感を持った個性的中華イヤホン【棚からレビュー】


今回の「DUNU HAYABUSA ULTRA」は「Falcon Pro」のデザインを踏襲しつつ、完全に再設計されたモデルで、海外では「Falcon Ultra」の名称でリリースされています。既にリリースされているブルーのモデルに加え、新たに鏡面処理された「チタニウムグレイ」のバリエーションが追加されました。個人的には「Falcon Pro」のシルバー鏡面仕上げのカラーリングは結構好きでしたので、今回のチタンカラーモデルもかなり魅力的ですね。


「DUNU HAYABUSA ULTRA」では第2世代「ECLIPSE」アーキテクチャを使用し、振動板に全く新しいリチウムマグネシウム合金(Li-Mg合金)ピュアメタリックダイアフラムを採用した新世代のダイナミックドライバーをシングルで搭載。「Li-Mg合金」はフラグシップモデル「Zen Pro」が搭載する「Mg-Al合金」より軽量かつ優れた特性を持っており、超低歪みのクリアなサウンドを実現。さらに「Zen Pro」同様の高磁束磁気回路を採用し、よりコンパクト化することで「DUNU HAYABUSA ULTRA」は「Zen Pro」を超える強力な磁束が得られ、鮮明なイメージング、より優れたエネルギー、そして洗練された全体的なサウンドを楽しむことが出来ます。


また「DUNU HAYABUSA ULTRA」では「Falcon Pro」が搭載していた「マルチベントエアフロー・マイクロコントロール」テクノロジーをさらに進化。新しい設計により、理想的なダンピング特性とアイソレーション特性の間で優れたバランスで調整されます。より快適な装着性を実現し、利用中も外耳道への圧力を最適化します。


そして「DUNU HAYABUSA ULTRA」でも2種類の交換式アコースティックフィルターを採用。それぞれ異なる材質が使用されており、ステンレス製の「ブルー」のノズルフィルターではクリアで透明感があり優れた応答性能があります。また金メッキ真鍮製の「ゴールド」のフィルターではよりリッチかつソフトで魅力的なボーカルとスムーズなサウンドが楽しめます。
ケーブルは最新の「DUNU DUW02 Pro」ケーブルを採用。高純度の古河製単結晶銅銀メッキ線を使用したプレミアムケーブルで、特許取得済み「Q-Lock Lite」モジュラープラグにより3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスへプラグの交換が可能です。


さらに大きめの収納ケースや様々な付属品を揃えたプレミアムパッケージ仕様となっています。イヤーピースはDUNU独自の「S&S Eartips」および「Candy Eartips」など複数のタイプが付属します。
「DUNU HAYABUSA ULTRA」の購入は国内の主要販売店(eイヤホン、ヨドバシ、ビック、フジヤエービック)の各店舗およびオンラインショップにて。またeイヤホン各店、フジヤエービック、ヨドバシ(Akiba、新宿、横浜MM、大阪、京都)、ビック(有楽町)の各店では試聴も可能とのことです。
参考価格は、「ウルトラブルー」が39,540円、「チタニウムグレイ」が42,000円(税込み)です。
楽天市場(検索結果): DUNU HAYABUSA ULTRA
今回は日本向けの製品ですがパッケージは「チタニウムグレイ」の発売前に海外の本社から発送いただきました。そのためかパッケージの表記は海外版の「FALCON ULTRA」となっています。現在購入できる国内版は「HAYABUSA ULTRA」の表記に変わっているかもですね。


DUNU製品のパッケージは毎回コンパクトで中に入った大きめのケースに一通りのものが収納することができます。大きいケースはさまざまな付属品に加え、最近だと小型オーディオアダプターなども一緒に収納したりできるのでとても便利です。


パッケージ内容は、イヤホン本体、ケーブル、交換用プラグ、6.3mm変換プラグ、交換用フィルターノズル、イヤーピース(4種類、各サイズ)、本体保護用カバー、クリーニングクロス、クリーニングブラシ、ハードケース、説明書ほかと、非常に充実したパッケージ内容です。


「チタニウムグレイ」の「DUNU HAYABUSA ULTRA」本体は比較的明るめのガンメタリックで高級感のあるデザイン。「ブルー」では無地だったフェイス部分に「DUNU」のロゴが刻印されている点は「チタニウムグレイ」での変更点といえるでしょう。「Falcon Pro」同様にフェイス部分は外周にロゴがサンドブラスト加工で描かれており高級感を演出しています。コネクタはMMCXで「Falcon-C」「Falcon Pro」を踏襲しています。


シェルのシルエットは「Falcon Pro」を踏襲しており、「Falcon-C 隼」よりひとまわり大きいでサイズ感です。ただ実際はシェル形状は新規で設計されており、新しいドライバーやダンピングシステムの採用で「DUNU HAYABUSA ULTRA」のほうが「Falcon Pro」より若干厚みを抑えた形状になっています。


「DUNU HAYABUSA ULTRA」では「Falcon Pro」より進化したダンピングシステムを採用しており、背面側のステムノズル直下のベント(空気孔)が「Falcon Pro」とは異なります。どちらも実際に装着している状態では音漏れはほとんど問題にはならないでしょう。オリジナルの「Falcon-C」より大きくなっていますが装着性は良好です。
サウンドフィルターはステンレス製と真鍮(金メッキ)製の2種類で、「Falcon Pro」のフィルター形状そのものが異なるタイプとは異なる全く新しい考え方に基づくものです。標準は本体カラーのステンレス製で透明感のあるクリアサウンド、ゴールドカラーの真鍮製はよりソフトな印象のボーカル強調のチューニングになります。


ケーブルは「DUW02 Pro」ケーブルが付属。古河電工の高純度単結晶銅銀メッキ線を採用した4芯タイプのケーブルで被膜はやや硬いものの、しっかり編み込まれており取り回ししやすい印象です。また交換式プラグはカチッと固定することができるなど、最近増えているこのタイプのケーブルの中でも品質面で1ランク上の印象がありますね。
「DUNU HAYABUSA ULTRA」は付属品も非常に充実しており、サイズの大きいケースに加え、鏡面仕上げの本体をカバーする保護ケース、クリーニングブラシとクロス、変換コネクタ等もひととおり同梱されます。イヤーピースも標準で4種類が付属。以前からのモデルでも付属する黒色タイプと白色タイプに加え「Candy」がS/M/Lサイズ、「S&S (Stage & Studio) 」がXSとXLを含めた5サイズ付属します。「Candy」および「S&S (Stage & Studio) 」イヤーピースについてはこちらの記事も参照ください。
■ サウンドインプレッション
「DUNU HAYABUSA ULTRA」の音質傾向はニュートラル方向にバランスの良いリスニングサウンドで傾向としてはU字方向の弱ドンシャリ。ハーマンターゲット的な自然なカーブを描きつつ高域の伸びや低域の厚みを実感しやすい、オールラウンドに使いやすい印象です。
全体としてはスッキリしてスピード感のある明瞭サウンドで、以前の「Falcon Pro」のよりフラット方向でややウォームな印象も受けるサウンドとは全く異なる音作りといえるでしょう。
それでも標準のステンレス製フィルターでは、しっかり駆動力のある再生環境で鳴らすとクールで透明感のあるサウンドで鳴るものの、一般的なDAPやオーディオアダプター等では若干大人しく聴きやすくまとめている印象です。
標準のステンレス製ノズルフィルターではノズル自体の厚みは薄いものの内部にフィルター材が詰められており、真鍮製フィルター(ゴールド)は逆にノズルの厚みがあり開口部がやや細くなっているもののフィルターはメッシュ部分の裏面に貼られている程度、という構成になっています。
そのため、ステンレス製ノズルフィルターではニュートラルなサウンドバランスに寄せつつドライバーからの出力をややマイルドにしている印象で、真鍮製フィルター(ゴールド)はよりV字方向にメリハリが向上し、標準フィルターよりキビキビとした印象になります。
両方のフィルターでは記載によると標準のブルーのフィルターのほうが透明感が高く、ゴールドは多少ソフトでボーカルが強調される、とあります。ただ実際には通常の再生環境ではフィルター材の多いブルーのほうが低域が増し、中高域は抑えめになり、ゴールドのフィルターは逆に中高域の伸びや抜け感が増し、よりスッキリした印象になる反面、高高域の鮮やかさは少し抑えられます。再生環境や好みによりどちらが良いとは一概には言えないため実際に試してみて選ぶのが良いでしょう。
「DUNU HAYABUSA ULTRA」の高域は全体としてスピード感のある直線的で見通しの良い音を鳴らします。「Falcon Pro」より直線的で透明感がある印象で、ステンレス製の標準フィルターでは全体のバランスによりやや高域が抑制されるため解像感も同様に若干落ちるものの、高高域にアクセントがあり、全体として鮮やかさを感じるチューニングとなっています。これに対し真鍮製フィルター(ゴールド)ではよりキビキビとした鳴り方で解像感が増すものの、逆に派手になりすぎないように高高域は少し大人しめにチューニングされています。どちらのフィルターでも刺さりなどの刺激は上手くコントロールされているため、明瞭ながら聴きやすい高域を実現しています。
中音域は適度に主張を持ちつつ癖の無い印象で、広さのある音場感のなかで自然な描写を実感します。またボーカル域は高い表現力を持っており、全体としては寒色傾向のスッキリした印象のまま、非常に聴き応えのあるサウンドに仕上がっています。過度な演出は無いものの、空気感のある豊かな音像表現が印象的で、この中音域こそが「Falcon」シリーズの特徴として「DUNU」が捉えている要素ではないかと思われます。


以前の「Falcon Pro」ではボーカル域に厚みのある表現を行うことでややウォームになっていましたが、「DUNU HAYABUSA ULTRA」では明瞭かつスピード感があり、「Li-Mg合金製ドーム」振動板の第2世代「ECLIPSE」ドライバーは従来と比べてかなりアグレッシブな特性と高いポテンシャルを備えていることを実感させます。
ステンレス製の標準フィルターでは、全体としての見通しの良さを維持しつつ自然な音場感があり、真鍮製フィルター(ゴールド)ではキビキビとした印象となり、ボーカル域の明瞭もアップします。また真鍮製フィルター(ゴールド)では女性ボーカルの高音など中高域付近にアクセントがあるため、よりボーカルが近くなります。そのため、よりニュートラルな印象なのは「標準」フィルターですが、ポップスやアニソンなどのボーカル曲を中心に聴かれる場合は真鍮製フィルター(ゴールド)のほうが好感されることが多そうです。
「DUNU HAYABUSA ULTRA」の低域は十分な量感がありつつ、スピード感と締まりのあるミッドベースによりメリハリのある鳴り方をします。重低音も十分な存在感があり、より深く沈みつつ解像感も高い印象。中高域同様に明瞭感のあるサウンドで、「Falcon Pro」と比較してもよりパワフルでキレがあります。よりオールラウンドなリスニング方向に最適化された低域ですね。
■ まとめ
というわけで、「DUNU HAYABUSA ULTRA」は、かつての「DUNU」の代表的モデルのひとつだった「Falcon」シリーズの最新モデルとして「濃い中音域」を持った特徴を踏襲しつつ、寒色系のサウンドに仕上げることでよりオールラウンドなリスニング傾向に向けたバランスの良さと明瞭感を獲得しました。鏡面仕上げのシェルは非常にクールですし、価格設定に見合う充実した付属品も魅力的です。全方位において完成度を高めたモデルとして個人的にもオススメできる製品で、ミドルグレードの良質なイヤホンを検討している方には良い選択肢のひとつになると思います(^^)。
「DUNU」は、中国を中心とする大手イヤホンブランドで、現在も豊富なラインナップが魅力ですね。私のブログでも数多くの製品をレビューしています。
→ 過去記事(一覧):「DUNU」ブランドのイヤホンレビュー/製品情報記事
「DUNU」が2017年に発売したシングルダイナミック構成の人気モデルに「Falcon-C 隼」という製品があり、さらに2021年にその後継・アップグレードとして全く新しく生まれ変わった「Falcon Pro」(現在は販売終了)がリリースされ、当時は大きな注目を浴びました。
→ 過去記事: 「DUNU FALCON PRO」 美しいシェルデザインと聴きやすく滑らかなバランスのサウンド。独特の存在感を持った個性的中華イヤホン【棚からレビュー】


今回の「DUNU HAYABUSA ULTRA」は「Falcon Pro」のデザインを踏襲しつつ、完全に再設計されたモデルで、海外では「Falcon Ultra」の名称でリリースされています。既にリリースされているブルーのモデルに加え、新たに鏡面処理された「チタニウムグレイ」のバリエーションが追加されました。個人的には「Falcon Pro」のシルバー鏡面仕上げのカラーリングは結構好きでしたので、今回のチタンカラーモデルもかなり魅力的ですね。


「DUNU HAYABUSA ULTRA」では第2世代「ECLIPSE」アーキテクチャを使用し、振動板に全く新しいリチウムマグネシウム合金(Li-Mg合金)ピュアメタリックダイアフラムを採用した新世代のダイナミックドライバーをシングルで搭載。「Li-Mg合金」はフラグシップモデル「Zen Pro」が搭載する「Mg-Al合金」より軽量かつ優れた特性を持っており、超低歪みのクリアなサウンドを実現。さらに「Zen Pro」同様の高磁束磁気回路を採用し、よりコンパクト化することで「DUNU HAYABUSA ULTRA」は「Zen Pro」を超える強力な磁束が得られ、鮮明なイメージング、より優れたエネルギー、そして洗練された全体的なサウンドを楽しむことが出来ます。


また「DUNU HAYABUSA ULTRA」では「Falcon Pro」が搭載していた「マルチベントエアフロー・マイクロコントロール」テクノロジーをさらに進化。新しい設計により、理想的なダンピング特性とアイソレーション特性の間で優れたバランスで調整されます。より快適な装着性を実現し、利用中も外耳道への圧力を最適化します。


そして「DUNU HAYABUSA ULTRA」でも2種類の交換式アコースティックフィルターを採用。それぞれ異なる材質が使用されており、ステンレス製の「ブルー」のノズルフィルターではクリアで透明感があり優れた応答性能があります。また金メッキ真鍮製の「ゴールド」のフィルターではよりリッチかつソフトで魅力的なボーカルとスムーズなサウンドが楽しめます。
ケーブルは最新の「DUNU DUW02 Pro」ケーブルを採用。高純度の古河製単結晶銅銀メッキ線を使用したプレミアムケーブルで、特許取得済み「Q-Lock Lite」モジュラープラグにより3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスへプラグの交換が可能です。


さらに大きめの収納ケースや様々な付属品を揃えたプレミアムパッケージ仕様となっています。イヤーピースはDUNU独自の「S&S Eartips」および「Candy Eartips」など複数のタイプが付属します。
「DUNU HAYABUSA ULTRA」の購入は国内の主要販売店(eイヤホン、ヨドバシ、ビック、フジヤエービック)の各店舗およびオンラインショップにて。またeイヤホン各店、フジヤエービック、ヨドバシ(Akiba、新宿、横浜MM、大阪、京都)、ビック(有楽町)の各店では試聴も可能とのことです。
参考価格は、「ウルトラブルー」が39,540円、「チタニウムグレイ」が42,000円(税込み)です。
楽天市場(検索結果): DUNU HAYABUSA ULTRA
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとしてDUNU本社の日本市場担当者様より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
今回は日本向けの製品ですがパッケージは「チタニウムグレイ」の発売前に海外の本社から発送いただきました。そのためかパッケージの表記は海外版の「FALCON ULTRA」となっています。現在購入できる国内版は「HAYABUSA ULTRA」の表記に変わっているかもですね。


DUNU製品のパッケージは毎回コンパクトで中に入った大きめのケースに一通りのものが収納することができます。大きいケースはさまざまな付属品に加え、最近だと小型オーディオアダプターなども一緒に収納したりできるのでとても便利です。


パッケージ内容は、イヤホン本体、ケーブル、交換用プラグ、6.3mm変換プラグ、交換用フィルターノズル、イヤーピース(4種類、各サイズ)、本体保護用カバー、クリーニングクロス、クリーニングブラシ、ハードケース、説明書ほかと、非常に充実したパッケージ内容です。


「チタニウムグレイ」の「DUNU HAYABUSA ULTRA」本体は比較的明るめのガンメタリックで高級感のあるデザイン。「ブルー」では無地だったフェイス部分に「DUNU」のロゴが刻印されている点は「チタニウムグレイ」での変更点といえるでしょう。「Falcon Pro」同様にフェイス部分は外周にロゴがサンドブラスト加工で描かれており高級感を演出しています。コネクタはMMCXで「Falcon-C」「Falcon Pro」を踏襲しています。


シェルのシルエットは「Falcon Pro」を踏襲しており、「Falcon-C 隼」よりひとまわり大きいでサイズ感です。ただ実際はシェル形状は新規で設計されており、新しいドライバーやダンピングシステムの採用で「DUNU HAYABUSA ULTRA」のほうが「Falcon Pro」より若干厚みを抑えた形状になっています。


「DUNU HAYABUSA ULTRA」では「Falcon Pro」より進化したダンピングシステムを採用しており、背面側のステムノズル直下のベント(空気孔)が「Falcon Pro」とは異なります。どちらも実際に装着している状態では音漏れはほとんど問題にはならないでしょう。オリジナルの「Falcon-C」より大きくなっていますが装着性は良好です。
サウンドフィルターはステンレス製と真鍮(金メッキ)製の2種類で、「Falcon Pro」のフィルター形状そのものが異なるタイプとは異なる全く新しい考え方に基づくものです。標準は本体カラーのステンレス製で透明感のあるクリアサウンド、ゴールドカラーの真鍮製はよりソフトな印象のボーカル強調のチューニングになります。


ケーブルは「DUW02 Pro」ケーブルが付属。古河電工の高純度単結晶銅銀メッキ線を採用した4芯タイプのケーブルで被膜はやや硬いものの、しっかり編み込まれており取り回ししやすい印象です。また交換式プラグはカチッと固定することができるなど、最近増えているこのタイプのケーブルの中でも品質面で1ランク上の印象がありますね。
「DUNU HAYABUSA ULTRA」は付属品も非常に充実しており、サイズの大きいケースに加え、鏡面仕上げの本体をカバーする保護ケース、クリーニングブラシとクロス、変換コネクタ等もひととおり同梱されます。イヤーピースも標準で4種類が付属。以前からのモデルでも付属する黒色タイプと白色タイプに加え「Candy」がS/M/Lサイズ、「S&S (Stage & Studio) 」がXSとXLを含めた5サイズ付属します。「Candy」および「S&S (Stage & Studio) 」イヤーピースについてはこちらの記事も参照ください。■ サウンドインプレッション
「DUNU HAYABUSA ULTRA」の音質傾向はニュートラル方向にバランスの良いリスニングサウンドで傾向としてはU字方向の弱ドンシャリ。ハーマンターゲット的な自然なカーブを描きつつ高域の伸びや低域の厚みを実感しやすい、オールラウンドに使いやすい印象です。全体としてはスッキリしてスピード感のある明瞭サウンドで、以前の「Falcon Pro」のよりフラット方向でややウォームな印象も受けるサウンドとは全く異なる音作りといえるでしょう。
それでも標準のステンレス製フィルターでは、しっかり駆動力のある再生環境で鳴らすとクールで透明感のあるサウンドで鳴るものの、一般的なDAPやオーディオアダプター等では若干大人しく聴きやすくまとめている印象です。
標準のステンレス製ノズルフィルターではノズル自体の厚みは薄いものの内部にフィルター材が詰められており、真鍮製フィルター(ゴールド)は逆にノズルの厚みがあり開口部がやや細くなっているもののフィルターはメッシュ部分の裏面に貼られている程度、という構成になっています。そのため、ステンレス製ノズルフィルターではニュートラルなサウンドバランスに寄せつつドライバーからの出力をややマイルドにしている印象で、真鍮製フィルター(ゴールド)はよりV字方向にメリハリが向上し、標準フィルターよりキビキビとした印象になります。
両方のフィルターでは記載によると標準のブルーのフィルターのほうが透明感が高く、ゴールドは多少ソフトでボーカルが強調される、とあります。ただ実際には通常の再生環境ではフィルター材の多いブルーのほうが低域が増し、中高域は抑えめになり、ゴールドのフィルターは逆に中高域の伸びや抜け感が増し、よりスッキリした印象になる反面、高高域の鮮やかさは少し抑えられます。再生環境や好みによりどちらが良いとは一概には言えないため実際に試してみて選ぶのが良いでしょう。
「DUNU HAYABUSA ULTRA」の高域は全体としてスピード感のある直線的で見通しの良い音を鳴らします。「Falcon Pro」より直線的で透明感がある印象で、ステンレス製の標準フィルターでは全体のバランスによりやや高域が抑制されるため解像感も同様に若干落ちるものの、高高域にアクセントがあり、全体として鮮やかさを感じるチューニングとなっています。これに対し真鍮製フィルター(ゴールド)ではよりキビキビとした鳴り方で解像感が増すものの、逆に派手になりすぎないように高高域は少し大人しめにチューニングされています。どちらのフィルターでも刺さりなどの刺激は上手くコントロールされているため、明瞭ながら聴きやすい高域を実現しています。中音域は適度に主張を持ちつつ癖の無い印象で、広さのある音場感のなかで自然な描写を実感します。またボーカル域は高い表現力を持っており、全体としては寒色傾向のスッキリした印象のまま、非常に聴き応えのあるサウンドに仕上がっています。過度な演出は無いものの、空気感のある豊かな音像表現が印象的で、この中音域こそが「Falcon」シリーズの特徴として「DUNU」が捉えている要素ではないかと思われます。


以前の「Falcon Pro」ではボーカル域に厚みのある表現を行うことでややウォームになっていましたが、「DUNU HAYABUSA ULTRA」では明瞭かつスピード感があり、「Li-Mg合金製ドーム」振動板の第2世代「ECLIPSE」ドライバーは従来と比べてかなりアグレッシブな特性と高いポテンシャルを備えていることを実感させます。
ステンレス製の標準フィルターでは、全体としての見通しの良さを維持しつつ自然な音場感があり、真鍮製フィルター(ゴールド)ではキビキビとした印象となり、ボーカル域の明瞭もアップします。また真鍮製フィルター(ゴールド)では女性ボーカルの高音など中高域付近にアクセントがあるため、よりボーカルが近くなります。そのため、よりニュートラルな印象なのは「標準」フィルターですが、ポップスやアニソンなどのボーカル曲を中心に聴かれる場合は真鍮製フィルター(ゴールド)のほうが好感されることが多そうです。「DUNU HAYABUSA ULTRA」の低域は十分な量感がありつつ、スピード感と締まりのあるミッドベースによりメリハリのある鳴り方をします。重低音も十分な存在感があり、より深く沈みつつ解像感も高い印象。中高域同様に明瞭感のあるサウンドで、「Falcon Pro」と比較してもよりパワフルでキレがあります。よりオールラウンドなリスニング方向に最適化された低域ですね。
■ まとめ
というわけで、「DUNU HAYABUSA ULTRA」は、かつての「DUNU」の代表的モデルのひとつだった「Falcon」シリーズの最新モデルとして「濃い中音域」を持った特徴を踏襲しつつ、寒色系のサウンドに仕上げることでよりオールラウンドなリスニング傾向に向けたバランスの良さと明瞭感を獲得しました。鏡面仕上げのシェルは非常にクールですし、価格設定に見合う充実した付属品も魅力的です。全方位において完成度を高めたモデルとして個人的にもオススメできる製品で、ミドルグレードの良質なイヤホンを検討している方には良い選択肢のひとつになると思います(^^)。







