SOUNDPEATS Capsule3 Pro+

こんにちは。今回は 「SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」です。ワイヤレスイヤホンに特化したブランドとして広く認知されている「SOUNDPEATS」から7月11日に発売となる最新モデルです。
一部の高価格帯の製品で採用が始まっている最新の「MEMS」ドライバーを同価格帯では初めて搭載し、12mmダイナミックドライバーとのハイブリッド構成による質の高いサウンドを実現。さらにLDAC対応や高性能ANC機能など機能面でも充実した最新モデルとなっています。
※7月1日から10日まで「早期予約キャンペーン」を開催中、詳細は本文を参照ください。

■ 製品概要と購入方法について

低価格TWS(完全ワイヤレス)イヤホンの「定番ブランド」として日本でもすっかり定着した印象のある「SOUNDPEATS」ですが、最近では機能面でのアップデートに加えラインナップも強化されており、さまざまな最新技術を取り入れた魅力的なアイテムも数多く登場しています。

今回の「SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」ではTWS市場でも一部の一部のハイグレードモデルで搭載を開始したばかりのxMEMS Labs製「Cowell」MEMSドライバーを1万円台の価格設定で初めて搭載。12mm大口径ダイナミックドライバーとのハイブリッド構成を採用しています。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+SOUNDPEATS Capsule3 Pro+

SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」は以前レビューした「Capsule3 Pro」のアップグレードモデルで、最大の特徴は昨年後半より一部の他社ハイグレード製品に搭載を開始したばかりの「MEMS」ドライバーをいち早く採用した点が挙げられます。「xMEMS Labs」社の最新技術でダイナミックドライバーやBAドライバーに次ぐ最新のマイクロスピーカーとして注目を浴びています。「SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」ではこの「Cowell」MEMSドライバーを高域用に搭載し、中低域用の12mm大口径ダイナミックドライバーとのハイブリッド構成を採用しています。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+SOUNDPEATS Capsule3 Pro+

また「SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」は「Capsule3 Pro」と比較し、全体的な機能強化が行われています。Bluetooth 5.3に準拠しLDACコーデックに対応。ハイレゾワイヤレス認定で高ビットレート再生に対応します。また「Adaptive ANC」(アクティブノイズキャンセリング)機能は最大-45dBのノイズ低減機能を実現。再生時間は最長6.5時間、ケース込み43時間の利用が可能です。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+SOUNDPEATS Capsule3 Pro+
さらに「SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」は「マルチポイント接続」および「70msの超低遅延ゲームモード」も搭載します。そして新たにリリースされた専用アプリ「PeatsAudio」に対応しています。

ドライバーxMEMS「Cowell」 + 
12mmダイナミックドライバー
Bluetooth5.3
コーデックLDAC / AAC / SBC
ハイレゾHi-Res Wireless認定
ANCAIアダプティブANC
(最大-45dB)
機能70ms ゲームモード
マルチポイント接続対応
防水レベルIPX4
再生時間本体6.5時間 / ケース込43時間
バッテリ容量35mAh x2 + 500mAh(ケース)
重量5g(片側) / 48g(ケース込み)
アプリ「PeatsAudio」アプリ
(Android / iPhone用)

SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」の通常価格は 13,880円で、7月11日発売予定です。

※SOUNDPEATS公式サイトでは7月1日~7月10日まで、「SOUNDPEATS Capsule3 Pro+早期予約キャンペーン」を開催しています。以下のサイトでメールアドレスを登録すると、アマゾンで30% OFFで購入できる特別クーポンがプレゼントされます。
SOUNDPEATS公式サイト:SOUNDPEATS Capsule3 Pro+早期予約キャンペーンサイト

7月11日の発売日以降は以下のアマゾンの販売ページで購入可能となる予定です。
Amazon.co.jp(SOUNDPEATS公式ストア): SOUNDPEATS Capsule3 Pro+


免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして SOUNDPEATS より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。


■ パッケージ構成、製品の外観および内容について

SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」のパッケージは従来の同社製TWS製品よりちょっとボックスのサイズも大きくなり、上位グレードとしての印象がアップした豪華さがあります。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+SOUNDPEATS Capsule3 Pro+

パッケージ内容は充電ケースおよびイヤホン本体、充電用ケーブル、イヤーピース(S/M/Lサイズ、Mサイズは装着済み)、ユーザーガイド、キャラクターカード。イヤーピースは楕円形タイプを採用しています。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+SOUNDPEATS Capsule3 Pro+

SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」の本体サイズ及び充電ケースは既存の「Capsule3 Pro」を踏襲しています。充電ケースは500mAhと大容量のバッテリーを搭載しつつ非常に軽量でサイズも比較的コンパクトです。丸みを帯びたデザインでよりコンパクトな印象を受けますね。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+SOUNDPEATS Capsule3 Pro+

本体はいわゆるAirPods Pro型のデザインで、耳への収まりも良く使い勝手の良いデザインです。インイヤー型より遮音性が高くしっかり装着出来ますね。また「SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」では12mmドライバーに加え新たにMEMSドライバーを搭載していますが、「Capsule3 Pro」と比べて本体サイズ及び形状はほぼ同じで装着感も維持しています。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+SOUNDPEATS Capsule3 Pro+
本体背面のロゴマーク部分がタッチセンサーになっていて、各種操作に対応します。感度もちょうど良く使い買っては良好です。シングルタッチでは音量の増減、ダブルタッチで再生/停止および受話/終話のタイプですね。低遅延のゲームモードにも左側3回タッチで対応します。

再生/停止2回タッチ(右or左)
音量UP右側 タッチ
音量DOWN左側 タッチ
曲送り右側 1.5秒ロングタッチ
ANC切替左側 1.5秒ロングタッチ
受話/終話着信時2回タッチ(右or左)
着信拒否1.5秒ロングタッチ(右or左)
音声
アシスタント
右側 3回タッチ
ゲームモード左側 3回タッチ
リセット
手動ペアリング
ケースのボタンを長押し
10秒間(リセット) /
3秒間(手動ペアリング)
電源ON自動:充電ケースから取り出す
手動:1.5秒ロングタッチ
電源OFF自動:本体をケースに戻す
手動:10秒ロングタッチ
基本設定でのタッチセンサーの操作は「SOUNDPEATS」製のイヤホンでほぼ共通しているため、既存モデルからの乗り換えであれば迷うことは少ないでしょう。また専用アプリでセンサーのレイアウトを変更することも可能です。


■ ペアリングおよび専用アプリについて

SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」のペアリングはスムーズで、Bluetooth 5.3対応により対応するスマートフォンやモバイルデバイスではより安定した接続が可能です。また対応するAndroidスマートフォンなどではペアリング時に自動的に「LDAC」コーデックで接続されます。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+SOUNDPEATS Capsule3 Pro+
専用アプリは従来の「SOUNDPEATS」アプリではなく、新たに「PeatsAudio」アプリを使用します。そのため、初回は既に「SOUNDPEATS」アプリを使用している場合も新たに「PeatsAudio」アプリ用にユーザーを作成してログインが必要となります。アプリで「SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」を認識すると、機器の状態確認のほか、各種機能を直感的な操作で利用できます。ANC機能は「ノイズキャンセリング」「ノーマル(OFF)」「外部取込み(アンビエント)」の3種類を切替えます。なお、「マルチポイント接続」を利用する場合は「LDAC」コーデックは利用できず「AAC」または「SBC」での接続となるため警告画面が表示されます。

SOUNDPEATS Capsule3 Pro+SOUNDPEATS Capsule3 Pro+
イコライザーは画面下の中央のアイコンで選択します。9種類のプリセットに加えカスタムEQも設定して複数保存し切り替えが可能です。また「適応型EQ」では聴覚テストに基づき自動でEQを定義します。「PeatsAudio」のメイン画面では他にも「ゲームモード」のON/OFF、タッチセンサーの割当て変更、音声ガイダンスの言語変更などの詳細設定が可能です。またアプリをインストールすると、音量設定で通常の音量のほか、音に合わせてスマートフォン側が振動する設定のOFF/ONと強さの設定ができます。


■ サウンドインプレッション

SOUNDPEATS Capsule3 Pro+SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」の音質傾向は癖の無いニュートラルな傾向で、バランスは中低域寄りの弱ドンシャリ。最も標準の「SOUNDPEATSクラシック」モードでは、ボーカル域が若干前傾するものの味付けの無い音作りで、同時に比較的深く厚みのある低域および臨場感のある空間表現が印象的です。高域用に「Cowell」MEMSドライバーが追加されていますが、特に高域を強調するアプローチでは無く、パワーのある12mmドライバーを中低域用に振り分けることで質感を高めつつ、「Cowell」MEMSドライバーの高域は多少大人しめの主張ながらしっかりした伸びの良さと解像感を実現しています。そのため緩やかなV字のバランスによる自然な空間表現でバランス良く鳴らしつつ、刺さり等の刺激を抑えた聴きやすいサウンドを実現しています。

SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」のANC(アクティブノイズキャンセリング)機能は、最大-45dBとかなり強力な仕様になっています。ANC機能は左側センサー長押しまたはアプリでモード変更ができますが、実際に使用した印象ではいわゆる無音タイプでは無く、環境ノイズや電車の走行音などの耳障りなノイズを効率的に除去するタイプ。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+地下鉄のプラットホームな電車内などの環境ノイズは結構しっかり削減しクリアな印象になりますが、話し声やアナウンスなどの中高域は若干は聞こえる感じとなります。とはいえANCの効き方は自然でホワイトノイズも非常に少なく違和感がほとんど無いこともあり、かなり実用的な印象です。また外音取込みモードも思ったより実用的な印象でした。静かな部屋でANCのON/OFFでの音楽再生時は違いは以前の機種に比べると少なく、籠もりなどは特に発生しませんが、再生時間にかなり影響があるため(OFF時は最長6.5時間、ON時は最長3.5時間)通常はOFFにして必要に応じてONにする使い方が良いでしょう。

SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」の高域は、全体としては派手さを抑えつつ聴きやすくまとめている印象ですが、伸びは非常に良く、透明感のあるスッキリした音を鳴らします。「Cowell」MEMSドライバーは高い解像感を持ちつつBAのような金属質の印象は無く非常に歪みの無い直線的な印象で鳴ります。以前の12mmドライバーのシングル構成による「Capsule3 Pro」も高域自体は控えめなチューニングでしたが透明感や1音1音の精緻さという点では「SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」は大きく進化しているのがわかります。
ちなみにもっと高域の主張のあるサウンドを楽しみたい場合は、イコライザ画面の「高域強調」はかなりやり過ぎなバランスになりますが、マニュルで調整するとニュートラルなバランスで結構良い感じにチューニングできるようです。

SOUNDPEATS Capsule3 Pro+中音域はボーカル帯域に適度にアクセントを持ちつつ、全体としては癖の無い音を鳴らします。緩やかなV字傾向のため曲によってはボーカルが若干凹みますが、聴きやすく適度な空間表現となり臨場感を感じさせます。ハイブリッド構成の「SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」は従来モデルより音像がよりハッキリした印象となり、輪郭も自然な範疇で明瞭になっています。「SOUNDPEATSクラシック」モードではアニソンなどで女性ボーカルの高音などは少し控えめになりますが、マニュアルのイコライザー機能で1kHz以上を少しずつ持ち上げることでちょうど良いバランスになるようです。
また音場も自然な広がりと奥行きがあり立体感のあるサウンドを楽しめるため、映像コンテンツやゲームなども臨場感とともに位置の把握がしやすく「ゲームモード」による低遅延での利用も良いと思います。

低域はミッドベースを中心に力強さがあり心地よい音を鳴らします。12mmの大口径ドライバーの採用により低域の表現力は高く1万円程度のTWS製品としてはかなり良い印象。重低音の沈み込みの比較的良好です。存在感のある低域ですが中高域との分離は良く、籠もることは無いため、全体としては非常に聴きやすく、心地よさを感じるサウンドにまとめられていると思います。


■ まとめ

というわけで「SOUNDPEATS Capsule3 Pro+」は他社ではハイエンド機でようやく採用が始まったばかりの最新のxMEMS製「Cowell」MEMSドライバーを高域用に搭載しつつ、LDAC対応や強力なANCなど機能面でも妥協していない仕様で1万円台の価格設定を実現した、SOUNDPEATSらしい価格破壊モデルとしてリリースされます。
SOUNDPEATS Capsule3 Pro+スペックの上でもコストパフォーマンスに優れていることは確実ですが、音質面においてもMEMSドライバーの恩恵をしっかり受けるとともに、12mmダイナミックドライバーを中低域用としてチューニングすることで既存モデルに比べて全ての音域で質の向上を実現しています。チューニングとしては高域の主張は控えめで聴きやすくまとめていますが、イコライザーで中高域および高域を持ち上げても破綻すること無くバランス良く再生してくれるなどポテンシャルの高さも実感出来ました。もちろんTWS製品としての各機能にも妥協は無く、高い実用性を維持していることも重要ですね。
本レビュー掲載時点では先行キャンペーンを開催中ですので、まずは割引クーポンを獲得いただくことをお勧めします。この業界の進化の早さには驚かされますね(^^)。