EDIFIER W830NB

こんにちは。今回は 「EDIFIER W830NB」です。音質面でも定評のあるEDIFIERブランドからお手頃価格ながらLDACコーデックによるハイレゾ再生や強力なANC機能に対応し、最長94時間の長時間再生が可能なワイヤレスヘッドホンです。使いやすい音質に加え機能面でも充実しており幅広い用途で楽しめる製品に仕上がっています。

■ 製品概要と購入方法について

「EDIFIER」は中国発の大手オーディオブランドで、ブックシェルフタイプのスピーカー製品で幅広く認知され、現在はワイヤレスオーディオ分野での様々な製品で幅広い実績と人気を集めるグローバルなメーカーとして有名です。日本市場においてもスピーカー製品はもちろん、高性能・高音質なワイヤレスイヤホンおよびヘッドホンなどの製品を相次いでリリースしており高い評価を獲得しています。

今回の「EDIFIER W830NB」は40mmサイズのチタンコート複合振動板ダイナミックドライバーを搭載し、ハイレゾ対応のLDACコーデックや-45dBアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載。さらにゲームモード、マルチポイントや空間オーディオ対応など多様な機能にも対応しつつ最長94時間(ANC有効時は54時間)の長時間稼働を実現しています。
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EDIFIER W830NB」は従来の「W820NB」「W820NB PLUS」よりアップグレードされた最大-45dBのANC(アクティブノイズキャンセリング)に対応。ANCモードも強・中間・風切り音の各モードと外音取込みに対応しています。
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ドライバーには40mmサイズのチタンコート複合振動板ダイナミックドライバーを搭載。LDACコーデックに対応しハイレゾ認定を取得しているほか、モード切替によりマルチポイント接続や空間オーディオにも対応可能です。また通話品質を向上させるディ一プ・ニコ一ラル・ネットフ一ク(DNN)ノイズリダクション技術や80msの低遅延ゲームモードにも対応。これら多彩な機能に対応しつつ最長94時間の連続再生が可能(ANC使用時は54時間)の長時間再生が可能。急速充電も15分間の充電で10時間の再生が可能です。
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カラーバリエーションは「ブラック」「ホワイト」「グレー」の3色から選択できます。
EDIFIER WH830NB」の主要な機能は次の通りです。

BluetoothV5.4
ドライバー40mm チタンコート
複合振動板ダイナミック
ドライバー
コーデックLDAC / AAC / SBC
周波数帯域20Hz - 40kHz
ANC約-45dB
(高 / 中間 / 防風 / 外音)
ENCDNN 通話ノイズ
キャンセリング
再生モード音楽モード
ゲームモード(80ms低遅延)
空間オーディオ
有線USB-C有線モード対応
接続マルチポイント対応
アプリ「Edifier ConneX」アプリ
再生時間ANC OFF: 最長94時間
/ ANC ON: 54時間
充電時間フル充電: 1.5時間 
(15分間充電で10時間再生)
本体重量約267g
EDIFIER W830NB」の購入は直販サイト、アマゾンまたは楽天市場の公式ストア、各種専門店にて。
価格は13,980円ですが、レビュー時点では4,000円OFFの9.980円で購入可能です。
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして EDIFIER JAPAN より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。


■ パッケージ構成、製品の外観および内容について

今回は「ブラック」カラーの「EDIFIER W830NB」が届きました。白を基調としたシンプルなパッケージデザインです。
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パッケージ内容は本体、充電/有線接続用USB Type-Cケーブル、説明書、保証カードなど。説明書は日本語で分かりやすい内容となっています。
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EDIFIER W830NB」の本体は樹脂製のシンプルな形状で以前の「W820NB PLUS」より角が取れた曲線的なデザインになっています。高級感とは違いますがシンプルにまとまった印象ですね。再生時間が長くなりバッテリーが強化されたためか「EDIFIER W830NB」の重量は267gと「W820NB PLUS」よりより少しアップしていますがそれでも軽量で耳への負担は最小限な印象。
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側圧は比較的強めの印象ですが低反発クッション素材を採用したイヤーパッドによりフィット感はソフトで耳をしっかり覆い、長時間のリスニングでも痛くならない配慮があります。
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本体の右側下部には電源/実行ボタンと音量ボタン、マルチファンクションボタンと充電用USB Type-Cポートが配置されます。細かい操作はアプリで行いますが、電源のON/OFF、音量、およびANCモードなどの変更はこれらのボタン操作でも対応出来ます。アプリが使用できない専用プレーヤーやPC/Macなどでペアリングした場合もボタンで一通りの操作が可能です。


■ 接続コーデックおよび専用アプリについて

EDIFIER WH950NB」は有線で「ハイレゾオーディオ」、ワイヤレスで「ハイレゾワイヤレス」に準拠しており、対応するAndroidデバイス等では「LDAC」コーデックで接続可能になります。またLDACに対応しないiPhoneなどではAACコーデック、ゲーム機などのデバイスではSBCでの接続となります。
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またAndroid等では初期設定の状態でも「LDAC」コーデックで接続しますが44.1kHz/48kHzの非ハイレゾのモードになっているため、96kHzのハイレゾモードに設定するためには「Edifier ConneX」アプリでの設定変更が必要です。アプリの右上のアイコンで設定モードで「LDAC」のサンプリングレートを変更します(変更後は再接続となります)。またマルチポイント接続も設定画面で有効にしますが、このモードを使用する場合はLDACは自動的にOFFとなり、コーデックはAACまたはSBCのみとなります。

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アプリの起動画面では「ANC」設定、「イコライザー」設定、「サウンドモード」設定が選択できます。ANCは「高」「中間」「風切り音モード」「外音取込みモード」「OFF」の各モードが選択可能。イコライザー機能は4種類のプリセットに加えてカスタマイズにも対応します。サウンドモードでは低遅延のゲームモード、空間オーディオの各モード切替えに対応します。


■ サウンドインプレッション

EDIFIER W830NBEDIFIER WH950NB」はBluetooth 5.4にアップグレードし、従来より消費電力を抑えつつも安定した接続性を実現しています。「LDAC」コーデックはハイレゾ情報を伝送するため「SBC」や「W820NB」がサポートした「AAC」よりビットレートが高く、電波環境により接続性が影響されやすい側面がありますが、屋外での利用でも十分な接続性を確保しています。しかし、都心などの混雑する環境では初期設定の「44.1kHz/48kHzモード」「ベストエフォート(ビットレート自動)」を選択した方が安定します。より高音質な「高音質」モードおよび「96Kサンプリングレート」は屋内など高ビットレートでの接続を確保出来る場合での利用が望ましいでしょう。

またANC機能は最大-45dBと非常に強力で、「高」モードでは屋外でもかなり効果的にノイズを削減し、快適なリスニング感を実現します。屋内では「中間」モードでも十分な静寂感を得ることが出来ます。ANC機能をONにすると音質が低下するメーカーの製品も結構多くありますが、EDIFIER製品は音質低下は非常に少なく、むしろ無音化によるダイナミックレンジの向上のメリットのほうが大きい倍もあります。バッテリーの強化で長時間再生が可能なこともあり屋内などでも積極的にANCをONにしても大丈夫だと思います。

EDIFIER WH950NB」の音質傾向はEDIFIERらしいやや中低域寄りのドンシャリで、サウンドモードが「標準」ではボーカル域にフォーカスした弱ドンシャリ、あるいは緩やかなW時に近い印象です。低域も十分な量感があり、高域も明瞭ながら刺激を抑えた聴きやすい印象で、様々なジャンルの曲を気軽に楽しむことが出来ます。
EDIFIER W830NBまたV字傾向のサウンドですが中音域の凹みは少なく、ボーカル域が多少前傾したバランスで再生されるため、女性ボーカルなどの中高域付近は明るくアクセントがあり男性ボーカルは適度に温かく自然な厚みと広がりがあります。、演奏も聴き取りやすい印象。低域はミッドベースを中心に量感とアタックの力強さがり、全体的にあっさりめの低音ながら中高域を気持ちよく下支えする印象。またイコライザーの各プリセットモードも自然な変化で思ったより使いやすそうです。全体的にまとまりがよく、癖の無いサウンドのため幅広いユーザーが楽しめるサウンドだと思います。
サウンドモードでは低遅延の「ゲームモード」のほか「空間オーディオ」も利用できます。いわゆるドルビーアトモスのような規格に準拠しているわけではありませんが、動画視聴などで好みに応じて利用してみるのもよいかも知れませんね。


■ まとめ

EDIFIER W830NBというわけで、「EDIFIER WH950NB」は実質1万円以下という低価格ながらLDACコーデックおよび強力なANC機能のほか、実用的な機能をひととおり網羅し、長時間の再生にも対応するなど、ライトユーザーを含めた幅広い層で楽しめる製品に仕上がっていると思います。
音質的にも多くのユーザーが楽しめるバランスの良い仕上がりになっており、普段使いでガンガン使うヘッドホンとしては結構オススメできる製品だと感じます。
もちろんEDIFIERの上位モデルとは解像感や音場感などで価格相応の違いがありますし、有名ブランドの製品と比較した場合に音質面で突出した特徴があるわけではありません。しかし、リスニング、ゲーム、動画視聴、Web会議や音声通話、さらにはPCやゲーム機への有線接続まで、かなり幅広い用途に対応出来る多機能とアプリのシンプルな操作性や実用的な音質など、1万円で購入できるバランスの良さ、という意味ではかなり強力な選択肢になるのではと思いますよ。