「NICEHCK」イヤホンケーブルまとめ 2024年版 「その②」

こんにちは。前回に引き続き「NICEHCK」ブランドのケーブルを一気に紹介していきます。ケーブルのレビューは昨年秋以降すっかりサボっていましたので(汗)、HCKからも相当な種類のケーブルが届いているのですが、「まとめ」では3回に分けて「その①」と「その②」は最近までのセールでHCKからクーポンがでていたケーブルを中心に紹介します。さらに「その③」ではそれ以降、最近届いたケーブルをまとめて紹介します。今回は「その②」です。

■ アンダー100ドル・ミドルグレードケーブル

NICEHCK OurLaura」 79.40ドル お手頃価格で「上質」が得られる、ニュートラル系ケーブル
Triple Composite British High Conductivity Copper Cable 
AliExpress 10月ChoiceDay セールクーポン(10/8まで)【OURLAURA930】
Amazon.co.jp(NICEHCK) 15,600円
NICEHCK OurLauraNICEHCK OurLaura
NICEHCK OurLaura」は英国製の複合銅線を採用したケーブル。HCKの舶来線材は中華ケーブルとは傾向が違うぜシリーズの高純度銅線。このシリーズ?は要するに海外ブランドの高級ケーブル(相当品)をお安く買える、みたいな側面がありハズレがない。「NICEHCK OurLaura」も、非常に太い線材を撚り線にしており、しかも中華ケーブルのような減衰傾向も少ないため、単純に音が太い印象。また分離の良い上流と組み合わせることで透明感が増し音場の立体感もより実感できます。傾向としてはニュートラルで、イヤホンの傾向をそのまま踏襲するため、好みのミドルグレード以上のイヤホンでのリケーブルに最適です。


NICEHCK DeepFog」 52.99ドル 布張りで高級感のある線材で使いやすいミックス線ケーブル
7N Silver Plated OCC+6N OFC Cable
AliExpress 10月ChoiceDay セールクーポン(10/8まで)【FOG930】
NICEHCK DeepFogNICEHCK DeepFog
NICEHCK DeepFog」はグレーの布張り被膜の銀メッキOCC線とOCC線のミックス。当初は「DearOrpheus」のオマケだったケーブル。そのため掲載時在庫4.4mm 2pinのみ。もうすぐ完売かも。傾向としては比較的わかりやすいミックス線傾向で、銀メッキ線の高域が伸びる傾向と銅線の低域が厚くなる傾向をミックスしたら良い感じの濃いケーブルになるよね、的なやつです。以前からKZやTRNなどでミックス線での組み合わせが気に入っていた方には、最近のちょっとグレードアップしたこれらの製品で寒色傾向をより高めるのに最適化も。ただコネクタが通常のCIEM 2pinのみなので、qdc系コネクタの場合はケーブルカバー(Pioneerのはもう売ってないので適当なシリコンチューブで自作など)を用意したほうがよいかも。あとはSUPERTFZなどに合わせるのも良いですね。


NICEHCK OurOasis」 79.99ドル 適度なV字傾向と豊かで自然な中低域を両立したケーブル
Furukawa Copper+6N OFC Cable
Amazon.co.jp(NICEHCK) 12,700円
NICEHCK OurOasisNICEHCK OurOasis
NICEHCK OurOasis」は古河製銅線と6N OFC線のミックス。「その①」の100ドルオーバーでも出てきた「同型素材を組み合わせて特性を調整するタイプ」のケーブルです。「その①」でも触れたとおり、HCKケーブルで使用される古河製銅線のグレードは不明ですが、古河電工のOFC線のようなブランドケーブルとは特性が異なり、ややウォーム寄りの傾向があります。また中華OFCも高純度とされるものは見通しが良くメリハリが強め(多少V字傾向)の特徴があります。そのため全体的に解像感を高めつつ、中低域から低域は多少柔らかく豊かな印象になるイメージです。最近は高域が過度に鋭くなる変化は好まれないことも多く、銀メッキ線より銅線をベースに解像感をたかめつつ、派手に鳴りすぎないように、というバランスは理にかなっているようにも思います。KZやTRNなどの寒色系ドンシャリやもともと高域が明瞭なイヤホンで、情報量をアップさせつつ聴きやすいバランスで豊かな音場感を得たい、というニーズには最適なケーブルかもですね。


NICEHCK RedLava50.14ドル 鮮烈なレッドカラーで音質的にもメリハリを加えるケーブル
High Purity Induction Annealing Copper Cable
Amazon.co.jp(NICEHCK) 9,110円
NiceHCK RedLavaNICEHCK RedLava
NICEHCK RedLava」 は高純度の「熱誘導焼きなまし銅」線ケーブルです。傾向としては高純度の中華OFC、または中華OFHC線に近い印象で見通しが良くメリハリが強め(多少V字傾向)の特徴を踏襲しています。派手な赤色ケーブルとして見た目にも楽しめるほか、再生環境によって多少淡泊に感じるようなイヤホンで組み合わせるとメリハリが強化され、ボーカル域の鮮明度が増すことでリスニング的に楽しいサウンドに変化する可能性があります。


NICEHCK SilkCyan51.99ドル 低価格イヤホンで外観&音質的にも「映え」を与えるケーブル
Silver Plated Annealing Copper+Tricolor Copper Mixed Cable
NICEHCK SilkCyanNICEHCK SilkCyan
NICEHCK SilkCyan」は当初「NICEHCK F1 Pro」とセット販売されており、その後単独でも販売されたケーブルです。そのためプラグは2pinのみで現在庫は4.4mmのみです。こちらもそろそろ(次のセールくらいで)完売になるかな。「焼きなまし銅」銀メッキ線と3色銅線のミックス、という仕様。布張り被膜の手触りが良いです。銀メッキ線ですが派手な変化は無くスッキリした印象で情報量を底上げします。そのため見た目で合わせても大丈夫なケーブルかも。最近テ○フ○ニー・ブルーのパッケージやポーチで揃えているSUPERTFZに合わせてみたり、同じくシアンカラーの「BQEYZ CLOUD」に合わせてみるのも楽しそうです。


■ 30ドル前後&低価格ケーブル

NICEHCK SnowWings23.99ドル 実は同軸構成で高級線材を低価格にまとめたケーブル
24K Real gold-plated Double-layer Plating Cable 
AliExpress 10月ChoiceDay セールクーポン(10/8まで)【WINGS930】
NICEHCK SnowWingsNICEHCK SnowWings
NICEHCK SnowWings」は白色被膜の太い線材を使用した同軸線タイプのケーブルで、コア部分は7N OCC銀メッキおよび純金(24K)メッキ線、シールド部分は高伝導銅線を使用しています。要するに同軸純銀線の「RedAg」同様に、「+」極性側のみ高純度線材を使用することで高品質な導体をしようしつつコストを下げるというアプローチです。また同軸線構成を採用することで+側の信号はシールドによって保護されるため表皮効果が起こりにくく、コア自体は細くても信号の減衰を抑える=音質を維持できる特徴があります。ただ減衰は抑えているもののおそらくケーブル自体の情報量が多いわけでは無いため、コネクタ部分の伝導性で音質に差が出ると思われます(続く)。

NICEHCK SnowWings (OFC Plug) 」 30.99ドル 
24K Real gold-plated Double-layer Plating Cable with OFC Plug
AliExpress 10月ChoiceDay セールクーポン(10/8まで)【OFCWINGS930】
NICEHCK SnowWings (OFC Plug)NICEHCK SnowWings
(続き)実際に「NICEHCK SnowWings」の通常版と「OFC Plug」版を聴き比べると音量(情報量)に差があり、OFC Plug版のほうがダイナミックレンジや解像感に違いが発生します。いっぽうで通常版のほうが銅線の傾向が出やすく相対的に中低域が強くなる(正確には高域が多少控えめになる)傾向がより顕著になります。高域を抑えて低域を強めたい場合は通常版も良いですが、通常は「OFC Plug」版のほうがオススメという感じになりそうですね。「RedAg」同様に見た目つよつよで低価格のケーブルですので低価格イヤホンの見た目グレードアップにも最適です。


NICEHCK SnowCat30.00ドル Amazon.co.jp 5,850円  お手頃価格の定番ミックス線ケーブル
6N OCC+6N Silver Plated OCC Cable
Amazon.co.jp(NICEHCK) 5,850円
NICEHCK SnowCatNICEHCK SnowCat
NICEHCK SnowCat」も少し前の製品ですが、セールなどでは毎回対象となるため掲載しました。6N OCCと6N OCC銀メッキ線のミックス線ですがリリース時よりかなり低価格で購入できます。またqdcタイプのコネクタが選択できるのも魅力的ですね。アマゾンでも購入できますし、ミックス線としてはHCKの標準ケーブル的に使える製品ですね。太めの線材で情報量も多く、OCC系の線材のため派手めな変化はしないものの、特に低価格イヤホンで解像感や明瞭さの向上を実感出来ます。難点は多少重量があるため屋外で気軽に使うケーブルではない点ですが、それ以外ではコストパフォーマンス的にも良いケーブルだと思います。


NICEHCK BlackDawn17.80ドル 台湾製線材で若干の滑らかさが加わった低価格銀メッキ線
5N Silver Plated TaiwanOFC Cable
NICEHCK BlackDawnNICEHCK BlackDawn
低価格の5N 銀メッキ線ケーブルです。イメージとしては「JIALAI」のHCK版みたいな感じ。傾向としては「JIALAI JLY3」あたりと近い印象。ただ使用している線材の違いにより、組み合わせるイヤホンにもよりそうですが、「NICEHCK BlackDawn」のほうが滑らかな印象になる反面、ニュートラル系だと若干暗めに感じるかも。基本は低価格イヤホンでバランス化したい、布張りのケーブルが欲しいという用途向けですね。


■ その他ケーブル
以下のケーブルは過去セール対象となっていますがサンプル無しのため製品リンクのみ記載します。

NICEHCK NewGarden」 39.99ドル
8 Strands 5N OFC+Silver Plated OFC Cable

 「NICEHCK DeepSnow33.60ドル
4 Strands Silver Plated German Copper Cable


というわけで次回「その③」では9月リリースで届いている4種類の最新ケーブルを紹介します。