「NICEHCK」イヤホンケーブルまとめ 2024年版 「その③」

こんにちは。というわけで、前回、前々回は昨年からたまりまくっていた「NICEHCK」ブランドのケーブルを一気に紹介していきました。ケーブルのレビューは2023年秋以降すっかりサボっていましたので、HCK以外のケーブルももちろん色々あるわけですが、そちらも追々対応出来ればと思っています。
というわけで今回は「その③」として、9月頃リリースでサンプルが届いている4種類のケーブルを紹介します。ようやく通常のペースに追いついた感じですね(^^)。

■ ハイグレード金メッキ線ケーブル「AuKing」の後継ケーブルが登場。

NICEHCK AuKing2229.99ドル 
7N Gold Plated OCC+Silver Plated OCC Cable
AliExpress 10月ChoiceDay セールクーポン(10/8まで)【24AUKING2】
NICEHCK AuKing2NICEHCK AuKing2
NICEHCK AuKing2」は「AuKing」の後継となるケーブルで、仕様は7N OCC金メッキ線と7N OCC銀メッキ線により構成されます。より硬めの被膜でカラーリングはクリーム色に近いライトゴールド。ゴールドを前面に出した「AuKing」より上品な外観のケーブルになりました。音質傾向としては「AuKing」よりニュートラルで一聴すると金メッキぽさはあまり感じないのですが、優れた透明感と解像感のなかに適度な温かみと柔らかさがあり自然な音色に導いてくれる印象はこの構成ならでは、という感じ。そのため大抵のハイグレード製品との組み合わせでも遜色なく楽しめますが、「AuKing」同様に「NICEHCK HIMALAYA」のように硬質感のある製品のほうが変化が大きく楽しめそう(まあHCKのフラグシップケーブルなので「HIMALAYA」をリファレンスにするのは当然でしょう)。
NICEHCK AuKing2NICEHCK AuKing2
とはいえ個人的には「HIMALAYA」は無印の「AuKing」で落ち着いているので、今回の「NICEHCK AuKing2」についてはもう少し相性の良い組み合わせを模索してみようと思っています。


■ 「5Asakura」「HugLaura」に続くパープルコネクタ仕様の新ケーブル

NICEHCK AceLilac89.99ドル 
7N OCC+7N Silver Plated OCC Cable
AliExpress 10月ChoiceDay セールクーポン(10/8まで)【7NACE929】
NICEHCK AceLilacNICEHCK AceLilac
NICEHCK AceLilac」はライラック(ライトパープル)カラーの線材で、仕様は7N OCC銀メッキ線と7N OCC線のミックス。同様のパープルカラーのプラグやコネクタを採用している「5Asakura」が5種類の線材のミックス、「HugLaura」が合金線と傾向の異なる3種類の銅線のミックスと比べると、「NICEHCK AceLilac」は銀メッキ線+銅線の比較的シンプルな構成を採用しています。ただし、印象としては一般的な銀メッキ+銅ミックス線の印象とは異なり、多少カマボコ方向に変化します。
NICEHCK AceLilacNICEHCK AceLilac
そのためV字傾向でメリハリのあるサウンドのイヤホンと合わせると高域がやや細くなり物足りない印象になる場合もあります。相性が良いのはニュートラルからU字傾向で低域がやや控えめ(に感じる)場合など。線材そのものの情報量は多く質も高いため、ミドルグレード以上のイヤホンと組み合わせても解像感が落ちる心配はありませんが、空間表現やバランスなどの点では、「5Asakura」や「HugLaura」と比べると多少相性があるケーブルと言えるでしょう。


■ 純銀+5種類の線材によるメリハリ強化型の高純度ミックス線ケーブル

NICEHCK DuskSky」Amazon.co.jp 6,020円 / ­ドル コード「JPDUSKSKY10」(10/31まで)
6N Pure Silver and 5 material mixed Cable
NICEHCK DuskSkyNICEHCK DuskSky
現時点ではAliExpressでは販売しておらず、アマゾンでのみ購入可能なケーブルです。10月末まではクーポンで4千円程度で購入可能ですが、4.4mmの2pinはすでに品切れになっているようですね。線材の仕様は、純銀線+7N銀メッキ銅+銀メッキ高伝導銅線、導電性繊維+銀メッキ焼きなまし銅線のミックス。例によって仕様からは特性が全く読み取れない色々ミックス線ですね。傾向としてはV字方向にメリハリを強化するタイプの高純度銅線に近い傾向ですが、純銀線を含むことで高域も明瞭感のある伸びやかさを維持している印象です。
NICEHCK DuskSkyNICEHCK DuskSky
ニュートラルまたはU字傾向のイヤホンと相性が良く、よりV字方向のリスニングサウンドへの変化が楽しめます。特に小型のオーディオアダプターを組み合わせた場合にちょっと淡泊気味に感じるようなケースでは、情報量の多さから鮮やかさやパワーが追加され、さらに音色的にもキレのあるリスニングサウンドに近づけてくれる可能性があります。それ以外でもJ-POPやアニソンなどをメインに聴かれる方には心地よい変化が得られるかもしれませんね。価格的にもリケーブル効果的にも良いケーブルだと思います。


■ シャンパンゴールドの美しい外観に自然な音質向上を実感出来るお手頃ケーブル

NICEHCK MixDNA」Amazon.co.jp 3,999円 / ­ドル
6N Silver Plated Alloy Copper & 6N OFC Mixed Cable
NICEHCK MixDNANICEHCK MixDNA
はっきりしたリケーブル効果を楽しみたい方向けのケーブルが「DuskSky」だとすると、「NICEHCK MixDNA」は音質変化は自然で滑らかさを感じる印象ながら3千円台のケーブルとは思えない外観の豪華さと手触りのしなやかさなど、ドレスアップ効果を最大限に発揮できるケーブルと言えるでしょう。線材としては6N銀メッキ銅+6N無酸素銅OFCのミックスという仕様ですが、ミックス線的な派手さはほぼ無く、適度に明るく、見通しの良い解像感を与えつつ寒色になりすぎない自然な印象が特徴的です。
NICEHCK MixDNANICEHCK MixDNA
見た目は豪華で被膜もしなやかさがあり使いやすい印象ですので、金属シェルのイヤホンと組み合わせてより豪華さを感じさせる組み合わせや、手軽なバランス化のためのケーブルとしても良いでしょう。なお音質傾向そのものには大きな変化はありませんが、それ故にウォーム系はウォームに、キレのあるイヤホンはよりキレを感じる印象となりますので、メリハリを強化したり、低域を厚くしたり、という場合には向かないかも知れないことは留意しておきましょう。


というわけで、「その①」から「その③」にかけて駆け足で約1年分(!!)の届いたケーブルをレビューしてみました(滝汗)。これからもケーブルのレビューも継続予定ですが、今後はXなどで都度紹介しながら、ぼちぼちと記事にしていこうかなと思っております(^^;)