「NICEHCK」イヤホンケーブルまとめ 2025年版 「その②」

こんにちは。前回に引き続き「NICEHCK」ブランドのケーブルのまとめレビューを掲載します。今回は2024年10月以降~2025年2月までに届いている分について2回にわけての紹介しています。2回目の今回はアマゾンで購入できるケーブル2種類と、「NICEHCK」ブランドの新しいイヤーピースも併せて紹介します。

■ 高純度銅銀メッキ線とアルミ銅合金線ミックスによる明瞭系ケーブル

7N OCC銀メッキ線+アルミ銅合金ミックス線 ミックス線ケーブル
【3.5mm】【4.4mm】【0.78mm 2pin】【qdc】


高純度OCC(単結晶銅)銀メッキ線とアルミニウムを配合した銅合金線のミックスケーブルです。透明な被膜のシルバーの線材による8芯線のケーブルです。それぞれの線材はしっかり編み込まれており、適度な太さがあります。被膜は弾力があり取り回しは良い印象です。
NICEHCK SnowLunaNICEHCK SnowLuna
HCKがまずアマゾン向けで販売するケーブルは、いわゆる「定番ケーブル」として、より多くのユーザーが選択できそうなアイテムが中心となる印象があります。AliExpressがメインの、販売数量が限定されるケーブルや、ちょっと個性強めのケーブルとは対照的ですね。
NICEHCK SnowLuna」は非常に美しいシルバーカラーの8芯線で外観からも新たな「スタンダード」として使いやすそうな印象です。実際リケーブル後の印象も高品質な銀メッキ線の印象を非常に上手く引き出しており、数万円クラスのイヤホンとの組み合わせも含め、7千円台のお手頃価格のケーブルとしてはかなり使いやすい印象です。
NICEHCK SnowLunaNICEHCK SnowLuna
印象としては、イヤホンの傾向を踏襲しつつ、ポテンシャルを引き出し、明瞭感、透明感、1音1音の粒立ちなどをより生き生きと向上させます。銀メッキ線らしく高域の煌めきや伸びもより鮮やかに向上し、女性ボーカルの美しさも映える印象です。さらに「NICEHCK SnowLuna」では合金線を絶妙にミックスすることで、雑味を減少させ、よりスッキリとした、あるいはより「澄んだ空気感」のようなものを感じさせる印象があります。これは同じ銀メッキ線でもより高価格帯、数万円クラスのケーブルで感じられる傾向に近いものかも知れません。
HCKのケーブルは、まるで隠し味を加えることでメインの味をさらに引き立たせるように、意外なブレンドによりケーブルの特徴をより伸ばし、お手頃価格で印象を向上させることが非常に得意であることを改めて実感させます。
NICEHCK SnowLunaNICEHCK SnowLuna
もちろん、高純度のOCC線をべーすとした8芯線ということで情報量も多く、イヤホンによっては標準ケーブルからの音量の増加も含め、全体的なリケーブル効果も十分に感じられます。シングルダイナミック、ハイブリッド、マルチBA、さまざまなイヤホンのなかでも、特にニュートラル傾向、最近のU字傾向のイヤホンと相性が良く、低域は心地よく刻まれ、高域は綺麗に呼び、ボーカルや演奏はより綺麗に分離し映える印象となります。様々な用途で文字通り定番となりうる銀メッキ線ケーブルだと思います。


■ 三種類の素材による混合線&デュアルシールドによる高品質ケーブル

NICEHCK GodDNA
銀銅合金+銀メッキ合金銅+銀メッキ7N高導電銅ミックス デュアルシールド構造ケーブル
【3.5mm】【4.4mm】【0.78mm 2pin】【MMCX】【qdc】
Amazon.co.jp(NICEHCK)  6,999円 


インパクトのあるブラックとゴールドの模様が特徴的なケーブルです。「銀銅合金」「銀メッキ合金線」「銀メッキ7N高導電銅」の3種類の合金線によるミックス線ケーブルです。少し硬めの被膜による太めの線材の2芯線で、取り回しにはちょっと癖がありますが使いやすい範囲内です。
NICEHCK GodDNANICEHCK GodDNA

NICEHCK GodDNA」もアマゾンでの販売が先行しているケーブルですが、こちらは見た目にも特徴的で、ある意味「よりリケーブル感」を楽しめるケーブルと言えるでしょう。ケーブルのタイプとしてはいわゆるミックス線ですが、あえて高純度線ではなく合金線を中心に混合していることで、どちらかというと、派手さを抑え、より自然なメリハリの向上や音場感を楽しめる「使いやすくリケーブル効果を実感出来る銅線傾向」にまとめられています。

一般的に合金線は高純度線より同じ太さでの情報量の向上は若干控えめなものの、ベースとなる線材、つまり銅線の特徴を引き立たせつつ、雑味を抑えスッキリとした見通しの良さ、特に透明感や音場感の広がりを感じさせる印象があります。そのため、合金線の場合はより太さのあるケーブルに仕上げるケースも多いようです。さらに合金としてどのような材質を配合するかによって線材ごとの強度や柔軟性、導電性などに変化があり、当然、音質傾向にも変化を受けます。
NICEHCK GodDNANICEHCK GodDNA

NICEHCK GodDNA」のリケーブル後の傾向においても、合金線の特徴を反映しており、全体的に分離感が向上し、音場が左右に広がる印象があります。ただ太さのある(ちょっと重い)銀銅合金線の空気の膜を一枚取り去ったような透明感のイメージとはちょっと異なり、イヤホンの傾向を活かしつつ、高域の煌めきや、低域のキレやスピード感が増す方向でメリハリが向上する印象。
見た目の奇抜さとは対照的に、合金線と高導電線を組み合わせることで、特徴を活かしつつも線材の癖みたいな部分をある程度相殺して、より使いやすいケーブルに仕上げている印象もありますね。
結果として、銅線タイプのケーブルとしての傾向を踏襲し、かつ過度にメリハリが強くなることを抑えつつ、情報量の向上や明瞭感、分離感の向上などを実感出来るケーブルになっています。
NICEHCK GodDNANICEHCK GodDNA
派手な外観ではありますが、結構いろいろなイヤホンとも外観的にも合う印象で、音質傾向としても銀メッキ線傾向がより鮮明な「SnowLuna」に対して、より使いやすくしっかり効果も実感出来る銅線タイプのケーブルとして「NICEHCK GodDNA」も思いのほか便利で良い製品という印象ですね。


■ NICEHCKブランドの液体シリコン製イヤーピース

NICEHCK C03 液体シリコン製イヤーピース
Transparent Liquid Silicone Ear Tips Noise Isolating Soft Safe Eartips
AliExpress(NiceHCK Audio Store) 17.99ドル ※2/24までセール価格
Amazon.co.jp(NICEHCK) (4サイズ) 3,235円 (3サイズ) 3,080円


NICEHCK C03NICEHCK C03

NICEHCK C04」 液体シリコン製イヤーピース
Liquid Silicone Ear Tips Noise Isolating Soft Expand Soundstage Clear Layers Eartips
AliExpress(NiceHCK Audio Store) 18.89ドル ※2/24までセール価格
Amazon.co.jp(NICEHCK) (4サイズ) 3,235円 (3サイズ) 3,080円


NICEHCK C04NICEHCK C04

また、ケーブル製品と併せての紹介となりますが、新たなイヤーピース製品もリリースされています。
HCKではこれまでも「NICEHCK 07」などのイヤーピース製品をリリースしていますが、「Softears U.C」などの製品の人気も高まっている液体シリコン製のイヤーピースを2種類販売しています。

NICEHCK C03NICEHCK C04

透明な軸の「NICEHCK C03」は「Softears U.C.」などに近いタイプで、フィット感を高めつつウレタンのようなフォームタイプと異なりしっかり密閉性を高めることで解像感を高め、ボーカル域などがよりリアルに楽しめる印象があります。たしょう低域も前傾します。またブルーの軸の「C04」では空間表現が向上し中高域から高域の明瞭感も向上する印象となるようです。アマゾンでは「C03」「C04」とも3サイズまたはSSサイズを含む4サイズ、AliExpressでは各サイズ単品での購入も可能なようですね。


というわけで、とりあえあず手許に届いている製品をまとめてみました(^^)。