
こんにちは。今回は 「CCZ SOUL (CCZ MC01)」です。低価格イヤホンを中心に展開する人気ブランド「CCZ」の低価格1DDモデルです。従来の低域強化型の「DC」シリーズに対し、ニュートラル系のチューニングを行った「MC(Music)」シリーズの第1弾とのこと。2千円台の低価格設定ながらバランスの良いサウンドを実現しています。
■ 製品概要と購入方法について
「CCZ」は2021年に登場したEasy Earphones系のブランドで、個性的な低域が特徴の低価格1DDモデル「DC-1」が好評を得て以降、特許技術に基づく装着性の高さや低域にフォーカスしたサウンドチューニングの評価が高く、現在も50ドル以下の特徴的な低価格イヤホンを多くリリースしています。
今回の 「CCZ SOUL (CCZ MC01)」はシングルダイナミック構成のモデルで、従来のCCZの低域強化型のサウンドから一線を画し、よりモニターライクなサウンドチューニングを実施した「MC(Music)」シリーズの密閉型モデルです。なお「MC」シリーズでは開放型ハイブリッドの「MC04」もリリースされていますね。また現在CCZでは低域強化型で1DD構成の「DC」シリーズとハイブリッドの「BC」シリーズなど、低価格モデルを数多くリリースしています。


ドライバーは10mmのPET振動板デュアル磁気回路ダイナミックドライバーを搭載。コストを抑えつつ振動板の性能を最大限に引き出し音質を高めたチューニングを行っています。また「MC(Music)」シリーズの密閉型モデルとしてHiFi(原音忠実)性の高いチューニングを実施。様々なジャンルの音楽に最適です。


「CCZ SOUL (CCZ MC01)」のシェルは亜鉛合金製のフェイスプレートと樹脂製のハウジングで構成され、片側わずか6gの軽量設計でかつ耐久性にも優れています。またCCZ独自の特許取得のイヤーフィン形状やイヤーピースを採用し、快適で安定したフィット感を提供します。


カラーバリエーションはブラック、グレー、シルバーの3色。
「CCZ SOUL (CCZ MC01)」の価格は18.99ドル前後、アマゾンでは2,780円です。
AliExpress(Easy Earphones): CCZ SOUL (CCZ MC01) ※Choise扱い
本レビューではレビューサンプルとして Easy Earphones より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「CCZ SOUL (CCZ MC01)」のパッケージは、ブラックを基調に印象的なパッケージアートが描かれたコンパクトなボックスでまとまっています。


パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、イヤーピース(S/M/Lサイズ)、説明書。イヤーピースはCCZ独自デザインのタイプが付属しています。


シェル形状は「BC04 PRO」など既存のCCZ製イヤホンのシェルデザインを踏襲しています。ただし装着側の特許設計のイヤーウイングは本体と一体形成のタイプ。フェイスプレートはやや厚みのある亜鉛合金製で、シンプルながら質感の良い形状に仕上げられています。


シェル形状は以前のKZやTFZのようなやや大きめのデザインですが、従来モデルと同様に、CCZが特許を持つイヤーウィングが耳にしっかりとフィットすることで優れた装着感を実現しています。また 「CCZ」の特許設計の独自イヤーピースが付属します。この独自のイヤーピースは先端の溝構造により優れた装着性と音質的な効果が得られるとのこと。このデザインもさることながら質感も一般的に20ドル級の中華イヤホンの多くに付属するイヤーピースと比べると格段に良いものでしょう。


付属ケーブルはシルバーカラーのOFC銀メッキ線タイプでコネクタはTFZと互換性のあるカバー形状の2pin仕様を採用しています。リケーブルではTFZタイプのコネクタのほか、通常の中華2pinおよびCIEM 2pinのケーブルが利用できますが、KZなどのqdcタイプのものは利用できないので注意ください。
また今回Easy Earphonesより「KBEAR」ブランドの新しいイヤーピース「KBEAR KT02」も同梱いただきました。最近各社よりリリースされている液体シリコンタイプでKBEARでも「Softear U.C.」タイプの「KT01」を販売していますが、「KBEAR KT02」ではしっかりしたライトブルーの軸と浅めの形状でより幅広いイヤホンで組み合わせできそうです。個人的には「XS」サイズも含めた4サイズが付属するのが有り難いですね。


「KBEAR KT02」は液体シリコンによる高いフィット感で遮音性を向上し、低域の量感をアップさせたりボーカル域をよりはっきりと実感出来るなどのメリットがあります。
「KBEAR KT02」の価格は4サイズ入りでアマゾン価格1,199円。
現在は品切れで次回入荷待ちとなっています。是非ともサイズごとのバラ売りもして欲しいですね。
■ サウンドインプレッション

またインピーダンス16Ω±15%、感度105dB±3dBと適度に音量は取りやすくかつ再生環境で変化を与えやすい印象のためリケーブルなどの効果も大きい印象。特に高域の印象などはメリハリ強めの銀メッキ線などである程度の変化を実感出来そうです。

中音域は曲によっては若干凹みますが、ボーカル域は多少前傾しW字に近いバランスで再生されます。中音域自体はやや温かみのあるニュートラルな聴きやすい印象でまとまっています。

低域は十分な主張があり、量感自体は従来のCCZの低域強化型モデルよりは控えめでニュートラルな範囲ですが、非常にパワフルで伸びの良さを感じます。「SOLO(DC02)」など従来のCCZがより強い重低音を特徴としていたのに対し、「CCZ SOUL (CCZ MC01)」ではミッドベースの主張がより鮮明で、深く沈む重低音と併せて存在感のある音を鳴らします。ミッドベースは締まりの良さと強いインパクトがあり、スピード感とキレの良さがあります。中高域がやや柔らかい印象ですが低域の締まりの良さで全体的なバランスの良さを感じさせる印象です。
■ まとめ

全体的な解像感や分離感、中音域の見通しの良さや透明感、そして高域の情報量など、価格相応に割り切っている部分はもちろんありますが、聴かせ所を心得たW字寄りのチューニングや、自然で正確性もある定位感と広い音場表現など、聴きやすく使いやすいイヤホンとしての完成度は高い印象です。様々な種類の曲でのリスニングやゲーム、映像などジャンルを問わず気軽に楽しめるイヤホンだと思います。