
こんにちは。今回は 「TANCHJIM Stargate II」です。重量わずか4.3gのほぼ変換アダプターサイズに高音質な「CS43131」DACチップセットを搭載し、。最大32bit/384kHz PCM、DSD256のハイレゾ再生が可能なオーディオアダプターです。優れたノイズ特性で見た目以上にしっかり鳴らすことができるのが印象的です。
■ 製品概要と購入方法について
「TANCHJIM」(タンジジム)は2015年に設立された中国のイヤホンメーカーで、科学的な解析やロジックに裏付けられた専門性の高い調整によるニュートラルでバランスのよい音作りとシンプルな製品デザインでファンも多いブランドです。
「TANCHJIM Stargate II」は同社のケーブルアダプター型のドングル製品の最新モデル。名称の通り過去に「Stargate」という同様のタイプの製品があり、今回はDACに「CS43131」チップセットを搭載し、完全に生まれ変わった新製品となります。


またケーブルアダプター型の「TANCHJIM Stargate II」は高性能DAC搭載およびDSP制御に対応しつつ重量はわずか4.3g。高品質のアルミニウム合金製でケーブル部分は高純度無酸素銅線を編組シールド層で多い高品質に仕上げられています。また「TANCHJIM Stargate II」はUSBType-C接続でほとんどのデバイスで利用可能。さらに本体は高性能ADCチャンネルを搭載し、マイク付きイヤホンとの組み合わせで高精細な通話にも対応します。


「TANCHJIM Stargate II」の価格は37.99ドル、アマゾンでは5,700円です。
Amazon.co.jp(TANCHJIM Offical Store): TANCHJIM STARGATE2
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして TANCHJIM より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「TANCHJIM Stargate II」のパッケージは、同社のイヤホン製品の低価格モデルと同様のサイズのコンパクトなボックスデザイン。シンプルでデザイン性の高さが特徴的です。


パッケージ内容は本体と説明書のみ。非常にシンプルな構成です。


「TANCHJIM Stargate II」の本体はアルミニウム合金製でケーブル部分は布張り被膜の仕様。DACチップセット部分が透明になっており基板が確認出来るデザインが特徴的です。サイズ的にはスマートフォン付属のType-C接続のオーディオアダプターと同様のサイズ感で、ドングル製品というより完全に変換アダプタという感じですね。


また製品説明には記載されていませんが、「TANCHJIM Stargate II」をAndroidスマートフォンとの組み合わせでは「TANCHJIM」アプリの利用も可能で、DSP制御による各種設定が可能です(掲載時点でiOS版の「TANCHJIM」アプリは未対応のようです)。特にTANCHJIM製イヤホンでType-Cモデルの設定が無い、または専用Type-Cアダプターが付属しない「Origin」「4U」「ONE」については「TANCHJIM Stargate II」が純正アダプター扱いとなるようで、「Current Device」で選択することができます。それぞれの機種に最適なEQプリセットが用意されており、さらにコミュニティで共有されているユーザープリセットを利用することも可能です。
■ サウンドインプレッション

またノイズ特性も非常に高く、敏感なイヤホン、IEMでもホワイトノイズなどはほぼ発生しませんでした。
全体としては自然な輪郭の音像表現で、過度にエッジを強調すること無く表現されます。低域は僅かに温かみがあり、ゲインを上げた場合も豊かで不足を感じることはないでしょう。逆に高域は自然な明るさがあり滑らかですが鮮やか表現があります。また優れたノイズ特性により透明感が向上しており、組み合わせるイヤホンが持つ空間表現を中央で定位してしっかり表現してくれる印象がありますね。

そして「TANCHJIM」アプリによる制御はAndroidのみの対応ですが、もちろんiPhoneとの組み合わせでも動作に問題は無く同様に質の高いサウンドを実感出来ます。Apple純正のオーディオアダプターとの比較ではその音質差に驚くでしょう。
■ まとめ

TANCHJIMのイヤホンは多くがニュートラルなチューニングを行っているため、再生環境によっては無味無臭感や淡泊さを感じやすい場合もありますが、例えば低価格モデルでもDSP版(Type-C版)では一気に覚醒する、というケースも少なくありません。いわばDSP版のサウンドはメーカー推奨値、みたいなものですから、出力最大値よりノイズ特性の高さで安定してゲインを上げられる再生環境でパワフルに鳴らす、というのが同社製品の正しい付き合い方なのだろうと改めて感じました。
もちろん、「TANCHJIM Stargate II」自体は同社製イヤホン以外の組み合わせも十分に楽しく使えると思いますので、相性の良いイヤホンを探してみるのもいいと思いますよ。