
こんにちは。今回は 「Agasound Sublimation」です。アルミニウム合金製のシンプルなシェルデザインにセラミックコート振動板ダイナミックドライバーをシングルで搭載する100ドル級イヤホンです。バランスが良く明るく楽しいリスニングサウンドながら豊かな低域もあり、非常に丁寧に仕上げられた製品という印象ですね。
■ 製品概要と購入方法について
「Agasound」(アガサウンド)は中国・広東省で2013年に設立された音響機器メーカーで、今回の「Agasound Sublimation」は同社による第2弾の製品となります。同社ラボ「XYLAB」で生まれた高精度10mmダイナミックドライバーをシングルで搭載。長時間の使用に適した疲れづらい周波数バランスに調整されています。


「Agasound Sublimation」のドライバーは自社内にある音響研究所「XYLAB」にて開発された 10mm セラミックコート振動板ダイナミックドライバーを搭載。硬度が向上、スピーカーの高調波歪みを低減させます。またN52デュアル磁気回路設計を採用し超高域の周波数特性に対応しつつ共振を最適化することで、より自然で心地よいサウンドを実現します。


「Agasound Sublimation」のシェルは航空機グレードアルミニウム合金を5軸CNC加工により一体成形された洗練されたシンプルなフェイスプレートにメタリックレッドのアクセントが美しいデザインを採用しています。


「Agasound Sublimation」の価格は16,800円(税込み、アマゾン価格)です。
Amazon.co.jp(伊藤屋国際): Agasound Sublimation
免責事項:
本レビューではレビューサンプルとして 伊藤屋国際 様 より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
パッケージはシンプルな白箱タイプです。化粧カバーの裏面に製品仕様等が記載されています。
今回も結構以前から依頼をいただいておりましたが、私の体調不良(およびそれに伴う耳の不調)のため、全てのレビュー掲載を延期しており、このタイミングとなりました。体調のほうはまだ万全ではありませんが少しずつ復帰していく予定です。


パッケージ内容はイヤホン本体、ケーブル、交換式プラグ、イヤーピース(6種類、各サイズ)、ケース、説明書。


本体はアルミニウム合金製で、シンプルなデザインが印象的。耳に収まりやすいカナル型デザインを採用しています。


本体は明るめのガンメタルグレーのシェルにフェイスプレートは幾何学的なカッティング模様。フェイスプレート外周の赤いリングが良いアクセントになっています。


ケーブルは高純度銅線と銀メッキ線のミックスでグレーの樹脂被膜で覆われた左右のケーブルを撚り線にした2芯タイプ。コネクタは0.78mm 2pin仕様です。被膜は弾力がありケーブルは適度に柔らかく取り回しは良い印象です。プラグは交換式で3.5mmおよび4.4mmバランスに交換可能。固定はネジ止め式でしっかり安定して接続することができます。


イヤーピースは一般的な赤軸・グレーのタイプと、黒色タイプ、RHAイヤーピースに近い黒軸・白色タイプ、AET07に近いタイプ、Candyイヤーピース風のタイプの5種類が各S/M/Lサイズ、Final Eタイプ風のタイプが2サイズ付属します。イヤーピースのバリエーションが非常に多いのは特徴的ですね。
■ サウンドインプレッション
「Agasound Sublimation」の音質傾向は若干のW字寄りですが印象としては緩やかなV字を描く弱ドンシャリ。全体的にバランスの良い音を鳴らしつつ適度に低域がブーストされることで心地よいサウンドにまとめられています。デザイン的にももう少しモニター的かと思いきや結構リスニングチューンなのが意外でした。聴きやすくまとめられているとはいえ高域も良く伸びる印象で、抜けも良い印象。ボーカル域は中低域の厚みや艶感がとても心地よいですね。インピーダンス19Ω、感度128dBと結構反応は良いほうのイヤホンのため、音量は取りやすいですがS/Nの良い再生環境で鳴らしたいところです。
アルミ製のシェルデザインということもありますが、イメージとしては同じく伊藤屋国際が取扱う「NF Acous(NF Audio)NA2+」あたりのキレを良くしてV字方向に低域をブーストした感じ、という印象でしょうか。100ドル程度、1万円台後半の価格設定のリスニングイヤホンとしては結構聴き応えのある楽しい製品にまとまっていると思います。
「Agasound Sublimation」の高域は適度に明るく伸びのある音を鳴らします。セラミックコート振動板の特性を活かしキレは良く超高域の見通しは非常に良い印象。また刺激をコントロールしつつしっかりとした主張を持っている点も好感できます(この辺が前述の通りNF Acousぽく感じる要素かも)。それでもロールオフは自然で寒色系やドライになりすぎないのも印象的です。
中音域はV字方向に曲よって若干凹みますが、ボーカル域は前傾し、W字寄りの印象に感じさせます。それでも近すぎず自然な定位を維持してます。高域同様に明るく鮮やかさがあり、癖の無い音で鳴ります。キレの良さを感じつつも硬質またはドライになりすぎない自然な音像です。
女性ボーカルの高音など中高域付近は解像感と伸びの良さがあります。わずかに粒状感はありますが、滑らかさは良好です。男性ボーカルは厚みがあり、特に中低域は適度に温かみがあり豊かで艶感があります。
演奏との分離も適切で、音場は自然な広さとともに十分な天井と奥行きがあります。やや楕円なため正確な定位ではありませんがV字的なレイヤー感とともに伸びのある空間表現でリスニング的な心地よさがありますね。演奏は個々の楽器がエネルギッシュで鮮やかに再生されます。また中低域の厚みがあるためより臨場感がブーストされ心地よさもありますね。ポップス、ロックなどの音源との相性が良く、J-POPやアニソンもボーカル中心ではないものの、エネルギッシュな演奏とあわせて楽しく再生されます。
低域は心地よくブーストされており、自然なバランスを維持しながらも適度な量感をもって再生されます。重低音は深さのある沈み込みを持ちつつ、厚みとともにキレの良さもあり適度な弾力性とエネルギーがあります。ミッドベースも厚みを持ちつつも直線的でキレがあります。低域全体でスピード感があり、締まりのあるハッキリした印象で鳴るのが特徴的です。
量的には多少ブーストされていますが、過剰に膨らんだり響いたりすることも無く、中高域と綺麗に分離します。そのため、残響感を抑えつつも臨場感のあるサウンドを実現しています。「Agasound Sublimation」の低域は心地よいブースト感と全体的に下支えするリラックスした心地よさにより、同価格帯において結構特徴的な印象があります。この低域の印象が製品を選択する重要なポイントになる可能性もありますね。
■ まとめ
というわけで、「Agasound Sublimation」はシンプル、というより質実剛健といった印象のデザインにバランス良いW字~V字傾向のサウンドで結構楽しいリスニングサウンドに仕上がっていました。セラミックらしい硬質さおよび明瞭さとスピード感を持ちつつ、適度な艶感と豊かさもあり、寒色系になりすぎない自然な印象も好感できます。また明瞭ながら豊かな低域を持っており心地よさを演出しているのも特徴的でしょう。全体的に丁寧に仕上げられており、質の良いリスニングイヤホンを探している方にとっての良い選択肢のひとつになりそうです








毎日、楽しんでいます。