
こんにちは。今回は 「xDuoo XD05 BAL2」 です。ポータブルオーディオブランドxDuooによる、デュアルES9038Q2M DACとXMOS XU316を搭載し、最大1500mWの高出力を実現したバッテリー内蔵型のバランスDACアンプです。従来モデル「xDuoo XD05 BAL」の多機能で高出力&低ノイズ設計を踏襲しつつ、内部設計をアップデートしたことでさらなるハイパワー化&低ノイズ化やワイヤレス接続の安定化、MQA対応などの性能アップを実現。ポータブルだけでなく据え置き兼用としても実用的なUSB-DAC/アンプ製品だと思います。
■ 製品概要と購入方法について
「xDuoo」はポータブルヘッドホンアンプ、DACアンプ、据え置きアンプ、真空管アンプなどを幅広く展開する中国のオーディオブランドです。「xDuoo XD05 BAL2」は同社のポータブルDACアンプ「XD05」シリーズに属するモデルで、従来の「xDuoo XD05 BAL」をベースに、より高い出力と優れたノイズ特性、現代的なデジタル入力環境への対応を強化したバランスDACアンプです。
「xDuoo XD05 BAL2」は、USB DAC、Bluetooth DAC、光/同軸/AES入力、アナログ入力などに対応する多機能モデルで、前面には6.35mmシングルエンド出力と4.4mmバランス出力を搭載。コンパクトな筐体ながら5000mAhのバッテリーを内蔵し、屋外での使用だけでなく、外部電源を使用したデスクトップ環境でも扱えるデュアルパワーモードを備えています。


DACチップにはESS製「ES9038Q2M」をデュアルで搭載し、USB入力部にはXMOS「XU316」を採用。USB入力では最大PCM 32bit/768kHz、DSD512のネイティブ再生に対応し、MQAのデコードにも対応します。また、光/同軸/AES入力ではPCM 24bit/192kHz、DSD64 DoPに対応するなど、幅広い入力形式をカバーしています。


DACチップにはESS製「ES9038Q2M」をデュアルで搭載し、USB入力部にはXMOS「XU316」を採用。USB入力では最大PCM 32bit/768kHz、DSD512のネイティブ再生に対応し、MQAのデコードにも対応します。また、光/同軸/AES入力ではPCM 24bit/192kHz、DSD64 DoPに対応するなど、幅広い入力形式をカバーしています。


アンプ部はOP+BUF構成による低ノイズ・高出力設計で、ノイズ特性はSNR、THD+Nとも従来モデル「XD05 BAL」より向上。出力は6.35mmシングルエンド出力および4.4mmバランス出力のどちらでも最大1500mW(32Ω負荷)の高出力に対応します。「XD05 BAL」の最大1000mWからさらに余裕を持たせた仕様で、300Ωクラスの高インピーダンスヘッドホンでも鳴らしやすい駆動力を備えています。また、Turboスイッチ(「XD05 BAL」ではBoostスイッチ)に加えてBassスイッチも追加されました。側面にはアナログ式のボリュームホイール、筐体上部には0.91インチOLEDディスプレイを搭載し、入力、サンプリングレート、DACフィルター、電源状態などを確認できます。


パッケージ内容は「xDuoo XD05 BAL2」本体、USB Type-Cケーブル、変換アダプター、スマートフォン接続用ケーブル、オペアンプ交換用工具、交換用オペアンプ、シリコンバンド、ラバーフット、説明書、保証書などです。同シリーズは以前から付属品が比較的充実しており、本機も購入後すぐにさまざまな接続方法を試せる構成になっています。
以下は従来モデル「xDuoo XD05 BAL」との主な仕様比較です。
| 項目 | 「xDuoo XD05 BAL2」 | 「xDuoo XD05 BAL」 |
|---|---|---|
| DACチップ | デュアルES9038Q2M | デュアルES9038Q2M |
| USBチップ | XMOS XU316 | XMOS系USB入力 |
| 最大出力 | 1500mW(32Ω負荷) | 1000mW(32Ω負荷) |
| ヘッドホン出力 | 6.35mmシングルエンド、4.4mmバランス | 6.35mmシングルエンド、4.4mmバランス |
| デジタル入力 | USB Type-C、光、同軸、AES | USB、光、同軸、AES |
| アナログ入出力 | 3.5mmアナログ入出力 | 3.5mmアナログ出力 |
| Bluetooth | Bluetooth 5.1、AAC、SBC、aptX、aptX LL、aptX HD、LDAC対応 | AAC、SBC、aptX、aptX LL、aptX HD、LDAC対応 |
| 対応サンプリングレート | USB:PCM 32bit/768kHz、DSD512、MQA対応 | USB:PCM 32bit/768kHz、DSD512対応 |
| S/N | 120dB | 117dB |
| THD+N | 0.00065% | 0.0009% |
| バッテリー | 3.8V/5000mAh | 3.8V/5000mAh |
| 画面 | 0.91インチOLED | 0.91インチOLED |
| 音質調整 | Turbo(Gain)スイッチ、Bassスイッチ、フィルター切替、オペアンプ交換 | Gainスイッチ、Boostスイッチ、フィルター切替、オペアンプ交換 |
| 本体サイズ | 130×75×22mm | 130×75×22mm |
| 重量 | 約300g | 約290g |
また「xDuoo XD05 BAL2」はワイヤレスアンプとしてもBluetooth 5.1に対応し、AAC、SBC、aptX、aptX LL、aptX HD、LDACなどの高音質コーデックに対応します。スマートフォンやタブレットとワイヤレス接続して使うこともでき、USB接続時だけでなくBluetooth DACアンプとしても利用できます。
「xDuoo XD05 BAL2」の国内販売価格は78,100円です。
■ 免責事項
本レビューではレビュー用機器として オリオラスジャパン合同会社 より製品を一定期間貸し出しいただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ 製品の外観および内容
今回は試聴機として「xDuoo XD05 BAL2」本体のみお借りしてのレビューとなります。
本体はブラックを基調としたアルミ合金筐体で、横長のいかにもxDuooらしいポータブルアンプ然としたデザインです。サイズはスマートフォンと重ねて使える範囲ではあるものの、一般的な小型USB DACやドングルDACとはまったく異なるボリューム感で、しっかりした駆動力を備えた可搬型DACアンプという印象です。


前面には6.35mmシングルエンド出力、4.4mmバランス出力、電源スイッチ、ゲイン切替、Bassスイッチ、OLEDディスプレイを配置しています。6.35mm端子を備えている点からも、イヤホンだけでなくヘッドホンでの使用を明確に意識したモデルといえます。背面にはUSB Type-CのDAC入力および充電端子、光/同軸/AES入力、3.5mmアナログ入出力を備えています。


前面には6.35mmシングルエンド出力、4.4mmバランス出力、電源スイッチ、ゲイン切替、Bassスイッチ、OLEDディスプレイを配置しています。6.35mm端子を備えている点からも、イヤホンだけでなくヘッドホンでの使用を明確に意識したモデルといえます。背面にはUSB Type-CのDAC入力および充電端子、光/同軸/AES入力、3.5mmアナログ入出力を備えています。


ボリュームコントロールは側面の赤色のダイヤルを使用します。モード変更は反対側の側面にある「INPUT」ボタンを使用し、同じくBluetoothマークのボタンでワイヤレスモードにはダイレクトに切替もできます。あと「FILTER」については時々変える程度で使っています。


なお、「xDuoo XD05 BAL2」と「XD05 BAL」との外観上の相違点は非常に少なく、本体色が少し濃いめのグレーになったことと、フロントパネルのコネクタ部分の意匠とスイッチが「Turbo」および「Bass」スイッチに変更になった点のみ。筐体および赤いボリュームダイヤルなど主要なパーツは共通で背面のレイアウトも同様です。
■ インプレッション
「xDuoo XD05 BAL2」のサウンドは、非常に余裕のある駆動力をベースに、厚みと力感を持たせつつ、全体としては滑らかで聴きやすくまとめた印象です。「XD05 BAL」同様に解像度が高く癖の無い音で、とにかくパワフルさが印象的です。またそのパワーを下支えするノイズの少なさとダイナミックレンジの広さがあり、手軽にイヤホンやヘッドホンのポテンシャルを引き出せる実力があります。また再生機能としては従来通りのPCMおよびDSDに加えMQAのデコード機能を搭載しているなど再生環境のアップデートもおこなわれています。「XD05 BAL」と比較すると、最大1500Wとさらに出力の余裕が増したことで、「HD800」シリーズのような非常に高い駆動力を必要とするヘッドホンでも低域の制動感や中低域の厚み、全体のダイナミックレンジに一段余裕が出た印象です。特にバランス出力では、音場の左右方向の広がりや定位の見通しが良く、高インピーダンスのヘッドホン使用時に本機の持ち味を感じやすいと思います。
同時にS/N、THD+Nなどのノイズ特性も向上しており、反応の良いCIEMなどでの透明感や見通しの良さも向上しています。
「xDuoo XD05 BAL2」の高域は過度に硬質な明るさを出すタイプではなく、やや滑らかで落ち着いた印象です。非常に高い解像感を持ちつつ、ESS系DACにありがちなギラつきは控えめで、長時間でも聴きやすいバランスだと感じます。中音域は厚みと密度感があり癖の無い自然な表現。過度に前に出るタイプではありませんが、音像の芯がしっかりしており、ボーカルの輪郭や楽器の質感を力強く支える印象です。
低域は高い駆動力をもっとも実感しやすくミッドベースは量感とアタックのバランスが良く、ヘッドホンでもしっかりとした押し出しを感じます。重低域は深く沈み込み、過度に膨らませるのではなく、ドライバーをきちんと制御しながら力強く鳴らす印象です。Bassスイッチを有効にすると低域の厚みと量感が明確に増し、ヘッドホンや楽曲によってはかなり迫力のあるサウンドになります。
Bluetooth接続については、Bluetooth 5.1対応となりより接続性の安定化やバッテリー効率の向上がおこなわれ、ワイヤレスで手軽に使えるだけでなく、LDACやaptX HDなどの高音質コーデックに対応しているため、スマートフォンとの組み合わせでも十分に実用的です。ワイヤレスアンプとしても最大1500Wの高出力と余裕のあるアンプ回路はメリットが大きく、特にヘッドホン利用で威力を実感出来るのではと思います。また国内代理店経由で購入できることで技適などを気にしなくて良い点も安心ですね。その他操作性の上では「XD05 BAL」同様に「xDuoo XD05 BAL2」も側面のボリュームダイヤルが結構重く、安易に回らない設計になっています。これはモバイル利用などで誤って想像以上の大音量になることを防ぐための仕様と思われます。そのため本体側の音量はある程度固定しておいて、細かい音量調節は接続するトランスポーター側(スマートフォンやDAPなど)で行った方が良いでしょう。
なお、音質面においては「xDuoo XD05 BAL2」も「XD05 BAL」同様にオペアンプ交換による音質傾向の変更にも対応しており、同シリーズの特徴のひとつとなっています。今回は本体のみをお借りしてのレビューとなるため実際には試していませんが、往年のアナログアンプでのオペアンプ沼(笑)を最新の多機能ポータブルアンプでも体感できるのはマニア的には非常に魅力的な要素となりそうですね(^^)。
■ まとめ
「xDuoo XD05 BAL2」は、ハイパワーと多機能で優れた実用性を持っていた「XD05 BAL」の基本機能を踏襲し、さらに高出力、低ノイズ化のアップデートがおこなわれ、全体的な完成度が向上しています。さらにBassスイッチ等でより低域をブーストするなどリスニング的な機能追加も魅力的ですね。特にこのシリーズはアンプ性能が高く、ポータブルUSB-DAC/アンプとしてだけでなく、据え置き型兼用のヘッドホンアンプとしても利用できる実力を持っています。またよりハイパワーなワイヤレスアンプを探している方にも良い選択肢となるでしょう。非常に多機能、高出力、低ノイズで、ワイヤレスアンプやアナログアンプとしての利用も可能とひとつ持っていると何かと便利、というアイテムだと思います。








