CVJ LILA

こんにちは。今回は 「CVJ LILA」 です。とにかく個性的な中華イヤホンブランドとしてお馴染みのCVJ Audioによる、ESS「ES9039Q2M」DACとSABRE系アンプチップを搭載した、3.5mm/4.4mm両対応のハイレゾ対応オーディオアダプター製品です。キャラクターグッズ的な遊び心のある外観ながら、300mW@32Ωのバランス出力や高い基本性能を備えた、見た目と実用性の両方で楽しめるモデルですね。

■ 製品概要と購入方法について

CVJ LILA」は、個性的な中華イヤホンを数多く展開している「CVJ Audio」によるポータブルDACアンプです。最近の CVJ はキャラクターデザインを積極的に取り入れたモデルを展開しており、今回の「CVJ LILA」も、ビジュアル面の楽しさを前面に出したUSB DAC/ヘッドホンアンプとなっています。

製品としては「CVJ LILA」と「CVJ HIBIKI」の2種類が用意されており、基本的なオーディオ仕様は共通で、筐体デザイン、パッケージ、付属ケーブルやノベルティの雰囲気が異なるバリエーションです。「CVJ LILA」はパープル系を基調とした華やかなキャラクターデザインで、「CVJ HIBIKI」はより落ち着いた方向性のデザインとなっており、好みのキャラクターやカラーリングで選択できます。
CVJ LILACVJ HIBIKI
DACチップにはESS Technologyの「ES9039Q2M」を採用し、アンプ部にはSABRE系ヘッドホンドライバーを組み合わせています。対応フォーマットはPCM 384kHz/32bit、DSD256までのネイティブ再生に対応し、出力端子は3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスを搭載。4.4mmバランス出力では最大300mW@32Ωの出力を確保しており、一般的な高感度IEMだけでなく、ある程度鳴らしにくいイヤホンやポータブルヘッドホンでも余裕を持って使える仕様です。
CVJ LILACVJ LILA
本体は航空機グレードのアルミニウム合金をCNC加工した筐体で、重量は約25gと軽量です。側面には独立した音量ボタンを備え、スマートフォンやPC側の音量とは別に70段階で細かく調整できます。また、S/N 120dB、ダイナミックレンジ130dB、THD+N 0.0005%前後、バランス出力時のノイズフロア1µV以下といったスペックも示されており、見た目の個性とは対照的に、DACアンプとしての基本性能をかなり重視した内容になっています。
CVJ LILA / HIBIKICVJ LILA

CVJ LILA」の価格はAmazon.co.jpにて13,999円前後です。



■免責事項
本レビューではレビューサンプルとして CVJ Audio (Amazon) より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。


■ パッケージ構成、製品の外観および内容について

CVJ LILA」のパッケージは、製品のイメージキャラクターを大きく描いた専用デザインのボックスです。一般的なDAC製品のようなシンプルなパッケージではなく、キャラクターグッズ的な所有感を意識した外観で、店頭で見てもかなり目を引くタイプのデザインだと思います。
CVJ LILACVJ LILA
パッケージ内容は、「CVJ LILA」本体、USB Type-C to Type-Cケーブル、アクリルボード、缶バッジ、説明書などです。DACアンプ本体と接続ケーブルだけでなく、キャラクターデザインの付属品がしっかり同梱されており、オーディオ製品としてだけでなく、コレクションアイテムとしての満足感も意識した内容になっています。
CVJ LILACVJ LILA

本体はコンパクトなドングル型DACですが、両面にキャラクターデザインが入ったかなり個性的な外観です。筐体はアルミニウム合金製で、軽量ながら剛性感があり、表面のプリントも単なる簡易的な装飾ではなく、立体感のある仕上がりです。「CVJ LILA」は紫系のカラーを基調としており、とてもカラフルな仕上がりになっています。
CVJ LILACVJ LILA

出力端子は3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスを搭載し、入力はUSB Type-Cです。側面には音量ボタンがあり、70段階のデジタルボリュームを本体側で調整できます。小型DACではスマートフォン側の音量調整に依存するものも多いですが、「CVJ LILA」は本体側で細かく音量を詰められるため、高感度IEMと組み合わせた際にも扱いやすい印象です。
CVJ LILACVJ LILA

付属ケーブルはUSB Type-C to Type-C仕様で、本体カラーに合わせた外観になっています。ケーブル自体も細く柔らかめで、スマートフォンとの接続時に取り回しがしやすく、ドングルDACとしてポケットやバッグの中で使う場合にも邪魔になりにくい印象です。
CVJ LILACVJ LILA
また「CVJ LILA」にはアクリルボードや缶バッジなど「CVJ LILA」の世界観を楽しむためのアクセサリーが数多く付属します。CVJらしいキャラクター推しの方向性がかなり明確で、パッケージやこららの付属品も含めて「CVJ LILA」という製品を構成している印象です。もちろん、このあたりは好みが分かれる部分ですが、他社の一般的なドングル型アダプターとは一線を画した個性となっています。
なお「CVJ HIBIKI」との違いについては、基本的な仕様は共通で、外観と付属品の方向性が異なる姉妹機で好みに応じてデザインを選べる、ということのようですね。


■ サウンドインプレッション

CVJ LILACVJ LILA」のサウンドは、全体としてはクリアで見通しのよい、やや寒色寄りのニュートラル傾向です。傾向としては癖の無い印象ですが、現代的なESS系DACらしい明瞭さとレスポンスの良さを感じる印象です。接続するイヤホンのキャラクターを大きく変えすぎずに、分離感と解像感を少し引き上げるような印象で、アニソンなどの音源と相性が良さそうです。キャラクター押しのデザインとの親和性も良さそうですね。
と、普通に書いていますが、CVJによりキャラ推しの製品もイヤホンを中心に既に数多くリリースされており、そのどれもが見た目だけのイロモノとは異なる、ちゃんと真面目に作られたポータブルオーディオ製品である、というのは「すでに当たり前」になっています。今回の「CVJ LILA」も「ES9039Q2M」DAC搭載、独立アンプ回路仕様のオーディオアダプターとして手堅い内容に仕上がっています。

CVJ LILA駆動力については、4.4mmバランス出力を使うことである程度の余裕があります。高感度IEMではノイズ感も少なく、音量調整も細かく行えるため、普段使いのスマートフォン用DACとして扱いやすい印象です。出力に余裕があるため、低域の立ち上がりやアタックも鈍りにくく、オーディオアダプターを利用する効果を実感しやすいでしょう。
高域は明るく、細かな音の粒立ちを見通しよく描写します。楽曲の空気感や細かな装飾音を確認しやすい印象です。寒色寄りのため高域が強めのイヤホンの場合はちょっとメリハリが強めに鳴る場合もあります。中音域はニュートラルで、癖の無い音を鳴らします。小型アダプターでは若干カマボコ寄りにボーカル域の鮮やかさを増す傾向の製品もありますが、独立アンプで出力も高めのためニュートラルでもしっかり鳴らせる感じですね。音場も自然で分離も良く各パートの位置関係を分かりやすく再生します。低域も強調感は無く自然ですが締まりの良さをより感じる印象です。


■ まとめ

CVJ LILACVJ LILA」は、キャラクターデザインを前面に押し出した外観と、ESS「ES9039Q2M」DACと独立アンプを搭載した本格的なUSB-DAC/アンプ仕様を組み合わせた、かなり個性的ななドングル型オーディオアダプター製品です。
見た目だけで選ぶ製品かと思わせておいて、3.5mm/4.4mm両対応、300mW@32Ωのバランス出力、70段階の独立音量調整など、実用面もしっかり押さえている点はさすがCVJという感じです。
また本体のキャラクターデザインについてもシルクスクリーンのような単なるプリントではなく、同社らしい立体的な装飾感のあるプリントで実物は想像以上にしっかりした質感なのに驚かされます。

CVJ LILAまた音質面では明瞭感のあるニュートラルサウンドでハッキリとした音像と見通しの良さがあります。小型オーディオアダプターとしては十分な出力に加えてノイズ特性も高く、独立したボリュームにより、高感度IEMから多少鳴らしにくいイヤホン、ポータブルヘッドホンまでしっかり対応出来るポテンシャルがあります。
もっとも最近のアダプター製品でも増えているアプリ連携やPEQ対応などは無く、Windows用のドライバーの提供も無いため基本的にはスマートフォンを中心に気軽に楽しむ製品ですが、全体的な仕上がりの手堅さと外観及び付属品を含めたパッケージングで楽しく使える興味深い製品だと感じました。