
こんにちは。今回は購入済み未レビューのイヤホンを紹介する「棚からレビュー」です。
取り上げるのは 「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」 ですね。個人的にもお気に入り度の高い製品である「THIEAUDIO HYPE 4」の後継モデル的な位置づけになりますね。
「THIEAUDIO」では上位モデルを中心にMK2以降のシリーズ化している製品が結構有りますが、もちろん世代ごとに進化はしているものの一概に世代が新しいモデルが音質的にも好みとは限らない、というのも同社の興味深いところ。「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」も最大の特徴だったアイソバリック構成2DDの「IMPACT2」は第2世代に進化し、オリジナルの「HYPE 4」では2種類のSonion製だった4基のBAは、3種類のKnowles製になりました。さらに金属製シェル、ケーブル等いろいろな進化で違いを楽しめる製品に仕上がっています。
■ 製品概要と購入方法について
「THIEAUDIO」はLinsoul系オーディオブランドとして2019年にスタートし、「Monarch」「Oracle」「Prestige」「HYPE」などのシリーズで、マルチドライバー構成の高音質IEMを幅広く展開しています。今回の「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」は、同社のHYPEシリーズにおける「HYPE 4」の後継にあたるモデルで、Knowles製BAドライバーへの変更、Gen 2 IMPACT2サブウーファーシステムの採用、アルミニウムシェルの採用、ケーブルのアップグレードなど、かなり大きなアップデートが行われています。
「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」は、THIEAUDIOの「Hybrid Performance」を意味するHYPEシリーズのなかでも、中核モデルとして位置づけられる2DD+4BA構成のハイブリッドモデルです。従来の「HYPE 4」はBA部で2種類のSonion製BAを組み合わせた構成でしたが、「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」では3種類のKnowles製BAへ変更し、筐体もレジン系からCNC削り出しのアルミニウムシェルへ変更されています。これにより、従来モデルより制動感、分離、定位、透明感を高めた方向へ仕上げられています。


ドライバー構成は、低域用に8mmコンポジット振動板ダイナミックドライバーを2基搭載。中低域にKnowles RABシリーズBAを2基、中高域にKnowles ED-33465を1基、超高域にKnowles RAD-33518ウルトラツイーターを1基搭載した、合計6ドライバーのハイブリッド構成です。低域側には対向構造のアイソバリック方式を採用するTHIEAUDIO独自の「IMPACT2」サブウーファーシステムの第2世代システムを採用しており、2基のダイナミックドライバーを独自の空圧制御型チャンバーに収めることで、深く沈み込むサブベースと、他の帯域を濁らせにくい制御された低域表現を実現しています。


これらのドライバーユニットは4Wayクロスオーバーと4チューブ構造により7つの独立したパッシブパーツを組み合わせた音響設計で構成。筐体はCNC加工されたソリッドアルミニウムブロックから削り出され、手作業による仕上げとアルマイト処理が行われています。
ケーブルは、6Nグレードの高純度OFC銅と銀メッキリッツ導体を組み合わせた4芯構造のプレミアムケーブルが付属。モジュラー式プラグ部により3.5mmシングルエンドと4.4mmバランス接続の交換が可能です。


ドライバー構成は、低域用に8mmコンポジット振動板ダイナミックドライバーを2基搭載。中低域にKnowles RABシリーズBAを2基、中高域にKnowles ED-33465を1基、超高域にKnowles RAD-33518ウルトラツイーターを1基搭載した、合計6ドライバーのハイブリッド構成です。低域側には対向構造のアイソバリック方式を採用するTHIEAUDIO独自の「IMPACT2」サブウーファーシステムの第2世代システムを採用しており、2基のダイナミックドライバーを独自の空圧制御型チャンバーに収めることで、深く沈み込むサブベースと、他の帯域を濁らせにくい制御された低域表現を実現しています。


これらのドライバーユニットは4Wayクロスオーバーと4チューブ構造により7つの独立したパッシブパーツを組み合わせた音響設計で構成。筐体はCNC加工されたソリッドアルミニウムブロックから削り出され、手作業による仕上げとアルマイト処理が行われています。
ケーブルは、6Nグレードの高純度OFC銅と銀メッキリッツ導体を組み合わせた4芯構造のプレミアムケーブルが付属。モジュラー式プラグ部により3.5mmシングルエンドと4.4mmバランス接続の交換が可能です。
「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」の価格はLinsoulで399ドル、国内正規代理店での希望小売価格は税込66,000円です。
Linsoul(linsoul.com): THIEAUDIO HYPE 4 MKII
AliExpress(DD-Audio Store): THIEAUDIO HYPE 4 MKII
Linsoul(linsoul.com): THIEAUDIO HYPE 4 MKII
AliExpress(DD-Audio Store): THIEAUDIO HYPE 4 MKII
楽天市場: THIEAUDIO HYPE4 MKII(国内正規品)
本レビューは個人的に製品を購入し掲載している「購入者レビュー」となります。
本レビューに対してそれ以外の金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
本レビューに対してそれ以外の金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」のパッケージは、従来のTHIEAUDIO製品と比べても比較的コンパクトにまとめられたボックスで、より凝った印象のつくりになっています。日本でも代理店経由で購入しやすくなるなど、より幅広いマーケットに向けてパッケージングの質も向上してきましたね。




パッケージ内容は、イヤホン本体、ケーブル、3.5mm・4.4mmプラグ、シリコンイヤーピースおよびフォームイヤーピース(各S/M/Lサイズ)、キャリーケース、クリーニングクロス、交換用ノズルフィルタ、ケーブルタイ、保証書、ガイドなどです。
本体はCNC削り出しのアルミニウムシェルを採用しており、従来の「HYPE 4」のレジンシェルとはかなり印象が異なります。フェイス部分はモザイク状のデザインで、光の当たり方によってグリーン、ブルー、パープル系の色味が見える華やかな仕上げです。金属シェルらしい剛性感がありつつ、耳にフィットしやすい形状でまとめられています。




フェイスプレート部分の形状そのものはオリジナルの「HYPE 4」と似ていますがフラットなプレート型のデザインのためより大きめの印象を受けます。また「HYPE 4」は装着するハウジング部分が耳への密着感を意識した形状になっているのに対し、「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」ではより収まりのよいスッキリした形状になっています。ステムノズルはどちらの太めの金属製でメッシュパーツは「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」のほうが目の大きいものを使用しています。


アイソバリック構成の「IMPACT2」ユニット用のベント(空気孔)は「HYPE 4」ではステムノズル直下の側面にメッシュパーツを埋め込んだ丸いタイプのものがありましたが、「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」では側面の0.78mm 2pinコネクタの横に3つの穴が配置される仕様になりました。イヤーピースはシリコンタイプとフォームタイプが付属しますが、基本的には耳へのフィット感を確認しながらもっともしっくりくるものへ交換したほうはよさそうです。私は例によっていつもの「TRN T-Eartips」を選択しました。


付属ケーブルは4芯構成のややしっかりした太さのあるケーブルで、外観も本体の質感に合わせたプレミアム感のある仕上がりです。プラグ部はモジュラー式で、3.5mmシングルエンドと4.4mmバランスを交換可能。弾力のある厚めの被膜で太さがあるため取り回しはやや固いものの、比較的扱いやすく使いやすい印象です。
■ サウンドインプレッション
「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」のサウンドはニュートラルベースのバランスに適度な温かみを持ちつつ伸びのある高域、見通しが良く存在感のある中音域、そして第2世代の「IMPACT2」ユニットによる深く沈み込む重低音ベースに締まりのある低域がバランス良く構成され、現在のトレンドに合ったU字方向の音で再生されます。冒頭にも記載しましたが同社の世代ごとのモデルでは音質的には必ずしも後継となならず、好みのと言う点では従来モデルの方が良いと感じるケースも珍しくはありません。「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」とオリジナルの「HYPE 4」についてもアプローチの違いは結構明確で、外観の違い同様、音質的にも完全に「別物」のイヤホンと考えても問題ないと思います。どちらも2DD+4BA構成で世代は違うものアイソバリック(対向配置)構成の「IMPACT2」2DDユニットを搭載しており、製品説明にも記載されるTHIEAUDIOの音作りのコンセプトは同様に踏襲していますが、それぞれのモデルで当時のトレンドにあわせたチューニングが行われているのが伺えます。
具体的には、まずオリジナルの「HYPE 4」ではHBB氏コラボ以降のトレンドである「ハーマンターゲットカーブ(H-2019)+低域ブースト」のU字寄りのバランスで「IMPACT2」を採用することで低域の質感を高めてるアプローチがありました。これに対し、「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」ではメタ(または「New Meta」)寄りのトレンドとターゲットとしては「JM-1」または「IEF Preference 2025」をリファレンスにチューニングを行っているように感じられます。結果として、パワフルな低域とスッキリとして伸びやかな高域を持つオリジナルの「HYPE 4」のほうがU字寄りのバランスながらよりV字方向のリスニング的な魅力を持つのに対し、「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」はよりニュートラルでボーカル域には適度な温度感を持ちますし、高域は刺激を抑え多少大人しく感じますが、各音域における音像表現や輪郭はより捉えやすく、より分離や定位をしっかり把握しやすくなります。おそらくリスニング的にはより濃く音楽的な印象のあるオリジナルの「HYPE 4」はより楽しく感じますが、「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」ではさらにモニター方向に整理しつつ、最新のトレンドに合わせたリスニング的アプローチで仕上げている、という印象です。
高域は刺激をコントロールしつつ明瞭で伸びと空気感のある音を鳴らします。最近のトレンドに合わせて中高域のピークを早めに設定することでオリジナルの「HYPE 4」より若干の温かみがあり聴きやすい印象で鳴りますが、シンバル音などの主張は明瞭でよりモニター的な方向でチューニングされているのがTHIEAUDIOらしく感じます。細かな余韻や抜けも良好で、輪郭や細かなニュアンスも捉えやす印象。「HYPE 4」がSonion製の高域用2BAユニットで明瞭でスッキリした音ながら自然な印象にまとめていたのに対し、「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」ではKnowles製の「ED-33465」による高域に「RAD-33518」が超高域を補完する構成でよりキレの良さと伸びやかさを強調しています。
中音域はよりフラット感のあるニュートラルなサウンドで再生されます。製品説明でも150Hz付近での低域のカットオフから中音域のピークを400Hz付近に設定しその間をニュートラルに調整していることが記載されていますが、実際に聴いた印象の中音域も第2世代「IMPACT2」での下支えによる2基のKnowles RADユニットにより、優れた解像感と分離感を持ちつつ、原音に忠実で凹むことなく癖の無い音で再生されます。
ボーカル域は演奏との距離感を保ちながら、輪郭を明瞭に描く印象です。女性ボーカルは上方向の伸びと抜けの良さがあり、寒色すぎない印象で明瞭に聴かせます。男性ボーカルは締まりがあり明瞭な輪郭で再生され、ニュートラルながら淡泊にならずに再生されます。音場は原音を強調せず自然な広さと奥行きも確保しています。自然な温かみはあるものの、透明な見通しの良さと解像感の高さにより、音数の多い曲でも窮屈だったり混雑する印象はありません。音像の輪郭が整っているため定位が分かりやすく、楽器の位置関係も把握しやすい印象です。ギターやピアノ、ストリングスも音の線が明瞭で、演奏の重なりが多い楽曲でも個々の音が埋もれにくい印象です。全体としてはクリアで整った中音域だと思います。
低域はアイソバリック構成の第2世代の「IMPACT2」ユニットにより、強さのある重低音の沈み込みと制動感のある印象で描写されます。「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」ではオリジナルの「HYPE 4」より量的なブーストは抑制され、バランスとしては「IEF Preference 2025」の定義に近いニュートラル寄りのリスニングバランスに調整されています。
そのためパワフルで臨場感重視の低域を期待すると異なる印象となりますが、「HYPE」シリーズのコンセプトである低域の深さや余裕のある質感はしっかりと表現しています。ミッドベースは直線的で締まりが良くキレがある印象でアタックも比較的明瞭です。重低音は非常に深く沈み、かつ解像感とスピードのある音で再生れ、全体をしっかりと下支えします。オリジナルの「HYPE4」に比べると量的なインパクトは控えめですが、「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」では深さとスピード感を優先した低音で迫力はありつつ全体的な明瞭さと見通しの良いサウンドを実現しています。
そのためパワフルで臨場感重視の低域を期待すると異なる印象となりますが、「HYPE」シリーズのコンセプトである低域の深さや余裕のある質感はしっかりと表現しています。ミッドベースは直線的で締まりが良くキレがある印象でアタックも比較的明瞭です。重低音は非常に深く沈み、かつ解像感とスピードのある音で再生れ、全体をしっかりと下支えします。オリジナルの「HYPE4」に比べると量的なインパクトは控えめですが、「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」では深さとスピード感を優先した低音で迫力はありつつ全体的な明瞭さと見通しの良いサウンドを実現しています。■ まとめ
というわけで、「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」は、従来の「HYPE 4」から進化したアイソバリック構成の第2世代「IMPACT2」2DDユニットを搭載し、BAユニットをKnowles製に変更、さらに金属製シェルの採用など、2DD+4DDという構成要素以外はほぼ全面的に刷新された全く新しい製品として仕上がっていました。音質的にもTHIEAUDIOらしさのあるチューニングを踏襲しつつ、最新のトレンドに合わせた音作りで、よりニュートラルでモニター方向の解像感や分離感と、聴きやすい自然な音像表現を両立したサウンドで仕上がっていました。400ドル級のアッパーミドル製品らしいビルドクオリティの高さや質の良い付属品なども含め、非常に充実度、完成度の高いイヤホンだと思います。もちろん、このクラス以上の製品では購入される方の好みもより明確だと思いますので、そういった意味で合う/合わないは当然存在します。また様々なサウンドの製品を複数所有するマニアにとってはオリジナルの「HYPE 4」と「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」は同じメーカーの同グレード、同じシリーズの製品ではあるものの、外観もサウンドも「別物」であるため、どうせなら両方持っていたいと感じるかも知れません。個人的にも「THIEAUDIO HYPE 4 MKII」は良い製品として好感しつつも、オリジナルの「HYPE 4」と同社の「EliteNoir」ケーブルの組み合わせのほうが好みかな、と思ったりしています(^^;)。












