
こんにちは。結構お久しぶりでございます(滝汗)。気がついたら8月はまるまるレビューをサボってしまいました(申し訳ございません)。本業で新しい事業を始めたりで出張がかさなっていたこともあり、真面目に新しいイヤホンを試聴できる時間が取れなかったのが最大の理由ですが、さすがに依頼も相当たまっておりますし、この状況でも購入している製品もありますので、9月からは復活していきたいと思います。
閑話休題、というわけで今回は 「BGVP Astrum」 です。中華イヤホンの分野ではかつては大人気モデルも数多くリリースしているブランドとして知られる「BGVP」による、700ドル級のミドル・ハイグレード級のイヤホンです。2基の8mmダイナミックドライバー、2基のKnowles製BA、そして2基のSonion製ESTを搭載した2DD+2BA+2EST構成の6ドライバー・トライブリッドIEMです。厚みのある低域と濃密な中音域、上の中音域から低い高域にかけての強めのアクセントによる個性的なサウンドに加え、星雲をイメージした美しいシェルや非常に凝ったパッケージも印象的なモデルです。
閑話休題、というわけで今回は 「BGVP Astrum」 です。中華イヤホンの分野ではかつては大人気モデルも数多くリリースしているブランドとして知られる「BGVP」による、700ドル級のミドル・ハイグレード級のイヤホンです。2基の8mmダイナミックドライバー、2基のKnowles製BA、そして2基のSonion製ESTを搭載した2DD+2BA+2EST構成の6ドライバー・トライブリッドIEMです。厚みのある低域と濃密な中音域、上の中音域から低い高域にかけての強めのアクセントによる個性的なサウンドに加え、星雲をイメージした美しいシェルや非常に凝ったパッケージも印象的なモデルです。
■ 製品概要と購入方法について
「BGVP」中国・東莞を拠点にイヤホンを展開する現在となっては結構老舗となるブランドです。かつては中華イヤホン界隈で大人気となったモデルも数多くリリースしていますね。
今回の「BGVP Astrum」はダイナミックドライバー、BA、ESTという3種類のドライバーを組み合わせた6ドライバーのトライブリッド構成を採用。ハイエンド級の「BGVP Solomon」(1,299ドル)よりちょっと購入しやすい700ドル級のミドル・ハイグレードな製品です。
今回の「BGVP Astrum」はダイナミックドライバー、BA、ESTという3種類のドライバーを組み合わせた6ドライバーのトライブリッド構成を採用。ハイエンド級の「BGVP Solomon」(1,299ドル)よりちょっと購入しやすい700ドル級のミドル・ハイグレードな製品です。
ドライバー数だけでなく、天然のプリザーブドフラワーを透明度の高いレジン内部に封入した独特のシェルや、星空をモチーフにLEDと流動するラメを組み合わせた大型パッケージなど、製品全体で星河や星雲をイメージした世界観を徹底している点も特徴です。ハイエンドモデルを思わせる非常に豪華な製品構成になっています。


ドライバー構成は、低域を中心に担当する8mm PU+LCP複合振動板ダイナミックドライバーを2基搭載し、同軸で対向配置。中高域にはKnowles EDシリーズBA、高域にはKnowles RADシリーズBAを各1基、さらに超高域用として第3世代Sonion ESTを2基搭載しています。合計6ドライバーを4wayの物理+電子クロスオーバーで制御する構成で、公称インピーダンスは12Ω、感度は111dB SPL@1kHz、再生周波数帯域は20Hz~40kHzとなっています。


ドライバー構成は、低域を中心に担当する8mm PU+LCP複合振動板ダイナミックドライバーを2基搭載し、同軸で対向配置。中高域にはKnowles EDシリーズBA、高域にはKnowles RADシリーズBAを各1基、さらに超高域用として第3世代Sonion ESTを2基搭載しています。合計6ドライバーを4wayの物理+電子クロスオーバーで制御する構成で、公称インピーダンスは12Ω、感度は111dB SPL@1kHz、再生周波数帯域は20Hz~40kHzとなっています。


クロスオーバーにはVISHAY/AVX製の高品質パーツを採用し、4本の音導管によって各ドライバーの帯域を調整しています。シェルは医療グレードのレジンをベースにプリザーブドフラワーなどを封入したハンドメイド仕様で、赤、青、紫などが複雑に混ざった模様は個体ごとに異なります。光の当たり方によって内部の模様や粒子が立体的に見える非常に特徴的な仕上がりです。


付属ケーブルは0.78mm 2pin接続の8芯グラフェンACOOL銅線で、プラグは4.4mmバランス固定仕様です。イヤーピースは「Balanced」「Vocal」「Bass」のシリコンタイプとMemory Foamの4種類を、それぞれS/M/Lの3サイズ、合計12ペア付属します。このほか星や月をモチーフにした金属製ケースなどが付属し、パッケージ全体でもAstrumの世界観を統一しています。


付属ケーブルは0.78mm 2pin接続の8芯グラフェンACOOL銅線で、プラグは4.4mmバランス固定仕様です。イヤーピースは「Balanced」「Vocal」「Bass」のシリコンタイプとMemory Foamの4種類を、それぞれS/M/Lの3サイズ、合計12ペア付属します。このほか星や月をモチーフにした金属製ケースなどが付属し、パッケージ全体でもAstrumの世界観を統一しています。
本レビューではレビューサンプルとして BGVP Official Store より製品を提供いただきました。機会を提供してくださったことに感謝します。ただし本レビューに対して金銭的やりとりは一切無く、レビュー内容が他の手段で影響されることはありません。以下の記載内容はすべて私自身の感想によるものとなります。
■ パッケージ構成、製品の外観および内容について
「BGVP Astrum」のパッケージは一般的なイヤホン製品と比べてもかなり大型で、豪華さのあるボックス。星空をイメージした青を基調とするデザインです。


ボックスを開くとLEDが点灯するとともに、上部に設けられた透明部分の内部でラメがゆっくりと流れ、星空や銀河を思わせる演出が現れます。製品コンセプトそのものを演出するディスプレイケースに近い相当に凝った内容です。


パッケージ内容は「BGVP Astrum」イヤホン本体、8芯グラフェンACOOL銅線ケーブル、金属製ケース、Balanced/Vocal/Bass/Memory Foamの4種類各3サイズ、合計12ペアのイヤーピース、クリーニングツール、ドキュメント類です。


ボックスを開くとLEDが点灯するとともに、上部に設けられた透明部分の内部でラメがゆっくりと流れ、星空や銀河を思わせる演出が現れます。製品コンセプトそのものを演出するディスプレイケースに近い相当に凝った内容です。


パッケージ内容は「BGVP Astrum」イヤホン本体、8芯グラフェンACOOL銅線ケーブル、金属製ケース、Balanced/Vocal/Bass/Memory Foamの4種類各3サイズ、合計12ペアのイヤーピース、クリーニングツール、ドキュメント類です。


イヤホン本体はレジン製のユニバーサル形状で、透明度の高いレジン被膜の下にプリザーブドフラワーを封入し、赤や濃紺、紫などが入り交じった複雑な模様によって星雲を思わせる非常にコストのかかった外観に仕上げています。フェイス部分だけでなくシェル全体に模様が連続しており、光の角度によって表情が大きく変化します。天然素材を使用しているため左右を含めて個体ごとに異なる模様を描いています。


2ESTや対向配置のダイナミックドライバーを搭載する構成上シェルサイズはやや大きめですが、レジン製のため重量は片側約6gと軽量です。耳に沿ったカーブを持つ形状で装着時の収まりは比較的良好です。ノズルは金属製で先端にはメッシュが装着されています。耳穴の小さい方はイヤーピースのサイズを含めて調整したほうが良いでしょう。
シェル側面にはダイナミックドライバー用と思われるベントを備え、接続端子は一般的な0.78mm 2pinです。ドライバー構成のわりに耳に収まりやすいサイズ感にまとめられている印象です。


付属ケーブルは8芯のグラフェンACOOL銅線で、シェルに合わせた紫系の被覆を採用しています。編み込みは比較的しっかりしていますが取り回しは柔らかく、Yスプリッターやプラグ部分にも本体シェルに近い意匠を採用。さらに十二星座をモチーフにした刻印を加えるなど、細部まで製品コンセプトを統一しています。イヤホン側は0.78mm 2pin、プレーヤー側は4.4mmバランス固定となります。


イヤーピースは低域、ボーカル、バランスなど用途の異なる3種類のシリコンタイプとフォームタイプをS/M/Lの各サイズで用意しており、装着感だけでなく音の傾向についても幅広く調整できます。付属ケースは星や月、軌道を思わせる模様を施した重量のある金属製で、本体とケーブルをまとめて収納できる十分なサイズがあります。


イヤーピースは低域、ボーカル、バランスなど用途の異なる3種類のシリコンタイプとフォームタイプをS/M/Lの各サイズで用意しており、装着感だけでなく音の傾向についても幅広く調整できます。付属ケースは星や月、軌道を思わせる模様を施した重量のある金属製で、本体とケーブルをまとめて収納できる十分なサイズがあります。
■ サウンドインプレッション
「BGVP Astrum」のサウンドは、リスニング方向にバランス良くまとめつつ、しっかりしたV字傾向の演出感のあるドンシャリサウンド。あえて刺激を少し感じさせる調整がされた高域と、同軸対向配置によるPU+LCP振動板のダイナミックドライバーによるキレとパンチ力のある低域など、このグレードのトライブリッド構成で結構クセ強めに仕上げるあたりがBGVPらしいというか、一筋縄では行かない感じで逆に好感が持てます(^^)。
ただし、MoondropやDUNU SA6シリーズのようなニュートラルバランス、あるいはメタ寄りのイマドキのチューニングを好まれる方には多少好みが分かれる可能性があります。それでも搭載された各ドライバーが、何故この音域でこのドライバーを使っているかを納得させるサウンドで、多ドラ構成のハイブリッドとして、最近の徹底したクロスオーバー制御とは対極にあるような音作りだと感じました。とにかく豪華なシェルや付属品と併せて、他とは違うイヤホンを探している方にはなかなか魅力的な存在かもしれません。全くオールラウンダーではありませんが、リスニングイヤホンとして個人的には結構好きです。
ただし、MoondropやDUNU SA6シリーズのようなニュートラルバランス、あるいはメタ寄りのイマドキのチューニングを好まれる方には多少好みが分かれる可能性があります。それでも搭載された各ドライバーが、何故この音域でこのドライバーを使っているかを納得させるサウンドで、多ドラ構成のハイブリッドとして、最近の徹底したクロスオーバー制御とは対極にあるような音作りだと感じました。とにかく豪華なシェルや付属品と併せて、他とは違うイヤホンを探している方にはなかなか魅力的な存在かもしれません。全くオールラウンダーではありませんが、リスニングイヤホンとして個人的には結構好きです。全体としてはパワーのあるダイナミックドライバーによる低域から中低域の厚みにより若干暖色寄りの量感を感じさせますが、2種類のKnowles製BAのうち、中音域から中高域にかけてフルレンジのEDが安定した解像感と質感で自然に描写し、中高域はU字またはW字方向にアクセントを持ちつつ早めにピークを配置し、ボーカル域に適度な温かみを持たせています。そこにツィーターのRADは刺さりやすい帯域の直前に意図的にアクセントを持たせることでやや硬質なキレ感と明瞭さを演出しています。そのうえで2基のESTは超高域の伸びと空気感を与えることで、高域全体に厚みとパワーのある低域に負けない存在感を与えています。そのため、第一印象ではかなり華やかで楽しさのあるサウンドにまとまっていますね。
いっぽうで、分かりやすく低域および高域に演出があり、ボーカル域もU字またはW字方向に近さがあるため、モニター的なニュートラルさと比べると定位感、密度感、そして1音1音の分離といった質感を求める方には合わない可能性もあります。また中高域に独特のアクセントがあるため相対的にESTの存在感は強くなく、超高域の補完の役割にとどまっています。ただ個人的には2ESTの製品は4ESTの製品に比べてやや人工的というかちょっと「わざとらしい」と感じる場合もあるため、「BGVP Astrum」における2ESTの使い方は個人的には悪くないなと思います。まあ演出強め、という意味では結局「BGVP Astrum」も別方向でより顕著なんですけどね(^^;)。なお「BGVP Astrum」は12Ω/111dBと反応は良いですが、これだけのドライバーをしっかり鳴らすためには相応の電流量が求められます。そのため付属ケーブルも最初から情報量の多い線材とバランスタイプのプラグを採用しており、価格相応の再生環境を用意した方がよいでしょう。
「BGVP Astrum」の高域はアクセントのある中高域からイマドキのサウンドに合わせて(ハーマンターゲットより)早めにピークが来るものの、刺さりやすい帯域の直前付近にRADツィーターBAによるアクセントがあり、やや硬質な伸びやかさと明瞭さがあります。一定の繊細さがあり、ハイハットなどのシンバル音にも細かな音を綺麗に描写しますが、刺激が苦手な方にはフィット感が高すぎないイヤーピースを使用した方が良いかもしれませんね。組み合わせるイヤーピースによっては結構ギラつきが強めに出るため付属品の4種類のイヤーピースに加え、手持ちのイヤーピースで色々試して見るのが良いと思います。またSonion製ESTを2基搭載しているものの、RADによるアクセントにより相対的にESTらしい音を前面に押し出すタイプではありません。特に2EST使用の製品にはESTによる超高域がやや人工的に感じる場合もありますが、「BGVP Astrum」の超高域は自然な空気感を付与する印象で、繊細さや抜けの良さを感じやすくなります。それでもイヤーピースによってESTの印象も変わります。
中音域は鮮やかさがあり適度に明るくメリハリのあるサウンド。U字またはW字寄りのアクセントがあり、ボーカル域はかなり前傾して主張します。男性ボーカルやギターなどには適度な量感があり、低域からの厚みを踏まえた濃いめの印象。特にロックやポップスでは音像の豊かさや勢いがあります。女性ボーカルも中高域のアクセントにより前傾します。ただし多少演出感があり、ニュートラルな印象とは異なるため人によってはクセ強めに感じるかも。具体的にはボーカル域全体が前傾するというより、V字方向に凹みつつ中高域で意図的な伸びがある印象ですね。この中高域の強めのアクセントにより、相応の強調感があり、組み合わせるイヤーピースによっては女性ボーカルの子音やギター、スネアなどでは輪郭が必要以上に強く感じられることがあり、音源によっては長時間では少し疲れやすいかもしれません。またボーカルの繊細さよりハッキリした輪郭が強調される印象もあります。音場は比較的中央に集中する印象で、左右方向への広がりを持ちつつ奥行き方向はそれほど強調されません。定位も大まかな左右位置は把握しやすいものの正確ではないため、雰囲気重視という感じでしょう。そのため演奏も分離感や細部の輪郭を多少エッジを効かせて明瞭に再生される印象です。
低域は対向配置によりブーストされた8mm PU+LCP複合振動板ダイナミックドライバーにより、エネルギッシュで量感と重量がある音を鳴らします。重低音はしっかり沈み込み、中低音にも厚みがあるため、ベースやキックドラムには力強い存在感があります。ただし非常にタイトで切れ味の鋭い低域ではなく、少し丸みと響きを残す印象。低音量から中程度では適度な厚みとして楽しめますが、音量を上げたり低域の多い音源を再生すると、中低音の膨らみが増して少しブーミーになりやすくなります。この辺のバランスもイヤーピースの組み合わせや再生環境などでいろいろ試してみるのが良さそうです。ジャンルとしては、ロック、EDM、R&Bなど相性が良く、クラシックなどのアコースティックな音源などニュートラルで音色の正確さを重視する楽曲向けでは無いかも知れません。またJ-POPやアニソンもより楽しむことに重点を置いたリスニングサウンドだと思います。
■ まとめ
「BGVP Astrum」は、対向配置された2基の8mm複合振動板ダイナミックドライバー、2種類のKnowles製BA、2基のSonion ESTというパワフルな2DD+2BA+2EST構成と、星雲をイメージした美しいレジンシェル、凝ったパッケージを組み合わせた、非常に豪華なユニバーサルIEM製品です。非常に凝ったシェルデザインやパッケージ、豪華な付属品など購入時の満足感もかなりのものですね。
700ドル級で同様な構成のイヤホンとなると、より質感を高めたニュートラル方向の製品が主流のなか、「BGVP Astrum」では、V字方向のメリハリの良さと各ドライバーの特徴を積極的に生かした「いかにもBGVPのハイブリッド」らしいドンシャリサウンドで、ある意味「とても贅沢」なイヤホンだと感じました。ドライバー構成を高解像度や広大な音場へ振り向けるのではなく、低域の量感と音像の濃さ、そして強い存在感を持たせた個性的なチューニングはもちろん万人向けでは無く、好みもハッキリ分かれると思いますが、むしろその個性がとても良いと感じました。同クラス以上の製品を複数所有するマニア向けの製品で、決してオールラウンダーではありませんが、いつものサウンドにちょっと変化がほしいと思っている方には、なかなか刺激的で楽しいイヤホンでは無いかと思いますよ(まあ、相応の価格なので、それを受け入れられるかた限定ではありますが^^;)。








